太陽の塔の「第四の顔」はどこへ消えた?――語られざる裏エピソードと内部の真実

2025年、大阪で再び万博が開催されている。
団子も昔、万博公園には何度も通ったクチで、太陽の塔の中にも何回か入ったことがある。

あのフォルム、妙に惹きつけられるんだよな。

昼も不気味だけど、夜は目が光るの知ってた?

で、ふと思った。

てか、あれって何?
あんな形にする必要あった?
中の赤い空間、マジで何??

今回はそんな「太陽の塔」の謎を、団子的にガチ解剖していく。

あの塔、ただの観光名所じゃねえぞ。ぶっちゃけ、芸術と哲学の怪物だった。

目次

3つの顔、やりすぎ問題

出典:パブリックドメインQ:著作権フリー画像素材集(パブリックドメイン)
https://publicdomainq.net/tower-of-the-sun-0062406/

太陽の塔には顔が三つある。いや、ほんとに。顔多すぎ問題。

でもこの顔たち、ギャグじゃなくて全部哲学的役割がある。しかも真面目に。

頂上の金ピカ:未来の顔

あの一番上の、ド派手な金色の顔。
これは「未来の顔」。つまり、これから先の世界を見据える存在。

当時の資料では「未来の可能性と希望を象徴する」とされてるけど、
実物見ると…ちょっと怖い。何かを見透かしてくる目してる。

しかも、夜になるとこの目、光る
いやいや、子ども泣くぞ。希望どころか終末SFみたいな雰囲気出してくる。

ツルッとした金属で、無表情で、なんか…AI感すごくない?

って思ったら岡本太郎、「人工的な無機質な未来」っていうイメージで作ったらしい。

…こわっ。

正面の顔:現在の顔

これはメインの顔。

万博来場者にドン!と向けられてて、「今この瞬間の人間の生命力」を表してるらしい。

実は「顔」と言ってもただの造形じゃなくて、“表情”を持たせることに岡本太郎はこだわった。

「芸術は爆発だ」とか言ってる割に、めちゃくちゃ細かいとこで爆発してる。

背中の黒い顔:過去の顔

2018年筆者撮影

これが一番インパクトある。

塔の背後にひっそり貼り付いてる黒い顔、それが「過去の顔」。

で、これ実は日本神話の古代の精霊をイメージしてる。
原始の力、太古の記憶、そういう人類の起源に迫ろうとしてるってわけ。

しかもこっちの顔だけ異様に不気味。
正面が人間代表なら、こっちは闇のなにかって感じ。

なんで背中にあるかって?「過去はいつも背後からついてくる」からだよ。

怖いこと言うな。

内部が真っ赤な理由、マジで哲学

太陽の塔の中に入ったことある人、覚えてる?
あの異様な“赤さ”。

もうね、目に優しくないとかのレベルじゃない。「何かに飲み込まれてる」感がすごい。

でもこれ、ただの内装じゃない。岡本太郎がガチで仕込んだ生命の時間旅行演出なんだわ。


そもそも内部の名前:『生命の樹』

塔の内部には、真ん中に「生命の樹」って巨大なオブジェがそびえてる。

高さ41メートル、幹に沿って原始生物から人類まで、33種類・約292体の生物がくっついてる。

これ何かっていうと、
「生命の進化の歴史」=「人類の記憶」を立体で表現したヤバいやつ。


赤は「胎内」を意味する色

じゃあなんで赤いのか。
それはズバリ、「人間が生まれる前の記憶=母の胎内」を表現してるから。

岡本太郎は「人間は“過去の記憶”を生きている」と考えてた。
その原初の記憶を感じさせるために、あえて血のような赤で包んだ。

つまり、入るとき我々は、

「太陽の塔という名の母の子宮にダイブしてる」

ってこと。

怖すぎるけど、ロマンあるよな。芸術ってそういうもんなんだよたぶん。


なぜ“上”に登らされるのか?

生命の樹は、下から上へとらせん階段で登っていく構造。

これもまた、進化の象徴
アメーバから始まって、魚類、両生類、哺乳類…って順番で上がっていく。

団子的にはあれだ、

ポケモンの全国図鑑を縦にしたらこうなる

ってくらい生物進化縦スクロール。

なのに空気はめちゃくちゃ神聖で、笑っちゃいけない気がしてくる。不思議だよな。


というわけで、赤い理由は思いつきでもデザインでもなく、“哲学”そのものだったって話。
岡本太郎、やっぱただの変人じゃねえわ。

子ども時代、入れなかった太陽の塔

団子が小さい頃、太陽の塔の中って公開されてなかったんだよな。

だから万博公園に行っても、外から「なんか変なのが立ってるな〜」って眺めるだけ。

あのどデカい顔(※実は3つあるけどそれは後で)と、
赤い稲妻みたいな模様にビビって、「これ中どうなってんの?」ってずっと思ってた。

でも、入れない。見えない。
謎のまま。


初公開は2003年、その後また封印

そもそも太陽の塔の内部って、1970年の万博終了後は長いこと非公開だったんだよ。

2003年にちょっとだけ限定公開されたけど、また閉じて。
本格的に常設公開されたのは、なんと2018年。めっちゃ最近じゃん。

団子的には、「ついに禁断の扉が開かれた!」って感じだった。

小さい頃ずっと妄想してた塔の中身が、ようやく見られる時が来たんだよ。


いざ内部へ――感想「想像の3倍怖い」

で、大人になって行ってみたら…想像の3倍くらいヤバかった。

  • 音が妙に反響するし、
  • 照明が赤すぎて目がバグるし、
  • よくわからん無数のオブジェがうじゃうじゃいて、

「これ子ども入ったら泣くやつや」って正直思った。

団子が子どものとき入れなかったの、むしろ正解だったかもしれん。
あの頃入ってたら、マジで夜眠れなくなってたかも。


というわけで、団子にとって太陽の塔は「昔は近寄れなかった異物」だったけど、
大人になってようやく中に入って、その狂気と哲学に触れて泣きそうになった、そんなやつ。


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なぜ2025年の万博で、太陽の塔が空気になってるのか?

さて――
今まさに2025年。大阪で万博が再び開催中なわけだが…

太陽の塔、ほぼスルーされてない?

いや、これ言っちゃアレだけど、完全に「過去の遺産」扱いじゃね?


岡本太郎の魂が泣いてるぞ

1970年の大阪万博では、太陽の塔が会場のど真ん中にドン!と立ってて、
中も外も「人類の未来とは!」って大騒ぎしてた。

それが今回はどうよ。

・公式ガイドにもほぼ出てこない

・メインビジュアルは別物

・子どもたちはパビリオンに夢中

えっ、太陽の塔…いたっけ?みたいな立ち位置になってる。

団子、あれ見て思ったよ。

「時代の変化って、こういう形で現れるんだな」って。


なぜあまり話題にあがらないのか

これはもう、コンセプトのズレだと思う。

太陽の塔は、「生命の根源」「人間の歴史」みたいな
原始と未来をつなぐビジョンを打ち出してた。

でも2025年万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。

いや、めっちゃ抽象的。正直ピンと来ない。

技術革新と企業のプレゼンがメインで、
魂とか野生とか哲学みたいな話は、もう時代遅れ扱いなんだよな。


結局、今の時代は「見た目と即効性」

岡本太郎は「芸術は爆発だ!」って言ってたけど、
今は「芸術はバズるかどうか」って時代。

・SNS映え

・テンプレ感動

・五感に訴える体験型コンテンツ

それも大事だけど、“わけのわからなさ”に耐える精神がもうないんだ。

太陽の塔みたいな「何これ?」ってモノを、
「考えたくなる」じゃなくて「スルーする」時代になった。

団子的には、それがちょっと…悲しいんだよな。


というわけで――
2025年の万博に行く人は、ぜひ万博公園にも寄ってくれ

あの塔は、ただのオブジェじゃない。

人間の根っこをえぐる「問い」そのものなんだ。

それでも太陽の塔は、なぜ立ち続けているのか?

答えはシンプル。

誰にも理解されなくても、倒れないからだ。

太陽の塔って、もはや時代の化石みたいに言われてるけど、
あの塔、自分が忘れられてることなんて1ミリも気にしてないからな。

ガン無視。ずっと腕広げて立ってる。しかも顔3つもあるくせに、無言。


あの無言の強さ

冷静に考えてくれ。

・高さ70メートル
・内部は真っ赤でごちゃごちゃ
・顔が3つ
・よくわからん生命の樹

こんなん、今の時代に建てたら炎上してるかもな。
「税金の無駄」「意味不明」「怖い」って袋叩きだ。

でも、それでも立ってる。

つまりあれは、岡本太郎が残した時代へのカウンターなんだよ。


わからなくていいものもある

今の世の中って、「説明できるもの=価値がある」って思われがちだけど、
太陽の塔は説明してくれない。

自分から何か語ってくることもない。

だからこそ、見る側に「お前はどう感じた?」って返してくる。


…ちょっと鬱陶しいけど、こういうのが文化の厚みってやつだと思うんだよな。


団子的まとめ

あの異形の塔が、かつて日本の「顔」だったという事実
今さらながら、ちょっと震えるよな。

こんなもん、今の時代じゃ絶対に通らない。

でも、1970年の大阪は通した。むしろ「これでいこう」って言った。

すげぇよ。気持ち悪いくらい、気迫がある。
でもそれが、岡本太郎という男の「本気」だったんだろう。

哲学とか理屈なんか置いといて、あのフォルムを前にすると、
ただ「うわ……なんだこれ……」って、思考が止まる。

そういうのが、ほんとの芸術なのかもしれない。
わけがわからんけど、目を離せない。怖いけど、惹かれる。

そういう「わからなさ」が、今の日本にはちょっと足りてないのかもな。

補足:実は“第四の顔”が存在する

ところで、太陽の塔には「顔が三つある」と言われるが、実はもう一つ存在する幻の顔がある。

その名も――地底の太陽

1970年の万博当時は、塔の地下に設置されていて、
過去・現在・未来を見つめる三つの顔に対して、地底の太陽は「根源の世界」を象徴していた。

ところがこの顔、万博終了後に忽然と姿を消す。

現在はレプリカが2018年の再公開に合わせて復元されたが、
本物の地底の太陽はどこへ行ったのかという謎は今も解明されていない。

まるで太陽の塔そのものが、
“消えてしまった何か”を封印しているかのように――


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太陽の塔ガイド (小学館クリエイティブビジュアル)

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