夏目漱石– tag –
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『夢十夜』第三夜が地味に怖すぎる件――血も叫び声もない、上品すぎる怪談
夏になるとホラーが増える。でも血が出たり叫び声が飛び交うやつはもうお腹いっぱい。 そんな団子にちょうどいいのが、夏目漱石『夢十夜』の第三夜。古典のくせに、これが意外と怖いんだな。派手な演出ゼロ、音も光もない。なのに、ぞわっとくる。 いわゆ... -
【感想】夏目漱石『三四郎』――上京して気づく「自分の小ささ」と、恋の片想いが胸に刺さる話
三四郎のあらすじ:東京に上京して「何もわかってない」まま翻弄される 上京したての世間知らず・三四郎が、東京という理解されない世界にぶつかりながら、恋と未熟さを通して成長していく――そんな物語。 上京して数年。いまだに駅構内で迷うことがある。G... -
夏目漱石『夢十夜』第二夜――悟れなきゃ首も取れない、理不尽すぎる修行の夢
「え、第二夜だけ地味すぎない?」 百年愛のロマンチックな第一夜から一転、今度は悟れなきゃ首も取れない修行悪夢。 正直、これ読んで「何が面白いの?」って思ったやつ、安心していい。 救いも感動もゼロ。 出てくるのは、プライドこじらせた侍と、煽っ... -
夜ごとに美しさが増す――夏目漱石『夢十夜』第一夜が語る、静かな恋と永遠の約束
夢十夜と出会ったのは高校時代。この第一夜は、初めて読んだときから一目惚れだった。 たった数ページの短編なのに、静かで美しくて、でも妙に刺さる。教科書に載ってたのに、教材感はまるでない。むしろ映画のワンシーンみたいに、心にスッと入ってきた。...
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