焦げ団子え、映画なのにずっとパソコン画面!?
──はい、団子も最初はそう思いました。
でも観たら最後、完全に手汗まみれ。
この映画『search/サーチ』、映像のすべてがパソコンの画面上で展開するという斬新すぎるスタイル。
でも不思議なことに、娘が消えた父親の焦り、次第に明らかになっていく秘密、画面越しの人間ドラマ、ちゃんとぜんぶ伝わってくる。
画面に映るのは検索ワード、SNSの投稿、ビデオ通話、Googleカレンダー
これだけでストーリーを表現していくとか、どんな変化球だよ!?ってなる。
なのに面白い。というか、めちゃくちゃ引き込まれる。
「何気ない検索」が、伏線であり手がかりであり、絶望の入口だったりする。
団子的には、思ったより引き込まれて神経が研ぎ澄まされてく映画だった。


【ネタバレあり】映画『search/サーチ』あらすじ


舞台はアメリカ・カリフォルニア州。
ある日、娘のマーゴット(高校生)が突然失踪する。
父・デヴィッドは最初「きっと友達の家に泊まってるだけだろ」と楽観視してたが、連絡はまったく取れず、次第に焦燥と不安に襲われる。
警察に通報し、捜査担当としてやってきたのが女性刑事・ヴィック。
彼女の指示で、デヴィッドは「娘の交友関係やSNS履歴を洗い出してほしい」と言われる。
…ここからがこの映画の面白さ。
デヴィッドは、娘のラップトップを開き、SNSや検索履歴を“覗き見”していく。
そこで彼が見つけたのは…
うちの娘、ぜんぜん知らない顔してる
学校では明るく友達も多いと思っていたが、オンライン上では別の顔を持っていたことが、徐々に明らかになっていく。
しかも、連絡を取っていたはずの友人たちは「全然親しくなかった」と言う。
マーゴットは実はひとりぼっちだったのか?
それとも何か大きな秘密を抱えていたのか?
父はFacebook、Venmo、Instagram、YouCast(架空の動画配信アプリ)など、ネット上の「足あと」から、彼女の行動を一つ一つ追いかける。
やがて、ある湖で彼女の車が見つかる。車内には血痕。
彼女は…死んだのか?
失意の中、事件は“ある方向”へ向かって収束しようとするが──



真相は、そこからが本番だった。
映画『search/サーチ』見どころ&ツッコミどころ|こんなん見入るしかないやん…


懐かしすぎるUIの数々!ネット世代には刺さりまくる
序盤からいきなり2000年代のパソコン画面がバンバン出てくる。
Windows XPの起動画面、Outlook Express、MSNメッセンジャー、そしてYouTubeの初期の画面!
団子的には、「2007年ごろからYouTube使ってた勢」として「うわあああ!!この画面!!!」って懐かしさが爆発。
しかもその頃のYouTube、画質はクソ悪いし、コメント欄は荒れまくってたし、謎の動画ばっかだったのよ。
でもあの混沌としたネットの原風景が、この映画にはしっかり残ってる。



まさに「平成インターネットの記録映像」
全編「画面だけ」で進む物語構成が斬新すぎる
この映画の最大の特徴は、とにかく最初から最後まで画面で見せてくること。
いわゆる通常のカメラで撮った映像は一切なく、すべてがPC画面、スマホ画面、ビデオ通話、監視カメラ、SNS、ニュース番組の映像で構成されている。
でもそれがまったく退屈じゃない。むしろ「自分が事件を追ってる」ような錯覚を起こすほど引き込まれる。
主人公が娘のパソコンを開いて調べたり、SNSの履歴を探ったりするたび、観ているこちらも一緒に謎を追ってる感覚になる。
いわば全視聴者がデジタル刑事(デジ刑)になれる、これまでにない没入感のある構成になっている。
全部が伏線!ミスリードと伏線の連続で目が離せん!
この映画、序盤からすでに違和感が積み重なっていて、中盤から「犯人誰なんだ!?」と視聴者の脳みそがフル回転になる。
でも、そこが最高。善人に見えた人物のさりげない一言や、無意味に思えたシーン、ちょっとした目線や時間差の間……そうした細かい違和感が、すべて後々に効いてくる。
何が怖いって、それが全部伏線になっていて、きれいに回収されていくこと。
「えっ!?最初から出てたじゃん!」と驚かされる展開が待っていて、しかもそれがわざとらしくなく、ちゃんと地に足ついた展開になってるから説得力がえぐい。
映画『search/サーチ』感想:記憶なくしてもう一回観たいやつだった
正直な話、「画面だけで進む映画」ってちょっとナメてた。でもこれ、完全にやられた。
見せ方の工夫とかサスペンスとしての完成度とかはもちろんだけど、地味にテーマが深い。
SNSで繋がってるのに、いざというとき誰も助けてくれない。
娘はフォロワーも多いけど、結局リアルな繋がりがなかった。
父親は「娘のこと、何も知らなかった」って顔してPC開きまくる。
で、検索することで、ようやく親子がちゃんと向き合っていく。
画面映してるだけなのに父親の焦りや葛藤が見えてとても面白かった。
まとめると、ただの ギミック映画じゃなくて、ちゃんと人間ドラマとして仕上がってたのが最高。
ほんと、記憶なくしてもう一回観たい。
映画『search/サーチ』まとめ:クリックのひとつひとつが伏線だった
『search/サーチ』は、「全部パソコンの画面だけで進む映画?それ面白いの?」と思った人にこそ観てほしい一本だった。
映像の工夫だけじゃなく、ストーリーもしっかり練られてて、親子のすれ違い、SNS社会の孤独、家族の再生…
そんなテーマが、キーボードを叩く音の中にギュッと詰まってた。
そしてなにより、テンポが最高。
謎解き・伏線・どんでん返し、全部がテンポよく繋がっていって、大満足だった。
記憶なくして観たい映画がひとつに。



またおもしろかった映画があったら、団子が責任もって紹介していくぞ!
その他謎解き系の作品もまとめてるからよかったら見てね!




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