お金はなぜ「信用」になったのか?貝殻から仮想通貨まで“価値の正体”をぶった斬る【歴史コラムシリーズ④】

目次

千円札の正体――ただの紙に人生を賭ける人類


財布を開けば、くしゃくしゃの千円札やら、ヨレヨレの五千円札やら、何枚かは入ってる。

よく考えたら、これ…
「ただの紙切れ」だ。

一寸先はただの紙

たとえば、
「この千円札で牛丼が食える」と信じてるから、
レジで出すと店員も「ありがてえ!」って受け取る。

でも、ビリビリに跡形もなく破ってしまったら…
どんな高級寿司も、コンビニスイーツも買えない。ただのゴミ。

たったそれだけで、お金の“価値”がゼロになる。

これ、冷静に考えたらかなりバグってる。


じゃあ、「お金の正体」って何なんだ?

なぜただの紙が、人生も世の中も回すになるのか――

団子的に、ちょっと本気でツッコんでみる。


■関連書籍

お金の流れでわかる世界の歴史 富、経済、権力……はこう「動いた」/大村 大次郎 (著) 

物々交換の限界と「貝殻マネー」の誕生

人間も、猿も、最初は「お互いの欲しいモノ」を物々交換して生きてた。
たとえば「お前の魚、俺の米と交換な!」みたいなノリだ。

でもこれ、地味にメンドくさい。
「今日は魚だけど、明日は白菜、来週はまな板と交換したい」…
その都度「等価交換」を探すのがクソ面倒。

たとえば現代だと、
「メルカリでいらない本を売って、その売上でカフェ代にしよう」と思っても、
誰かが本を欲しいと思わなきゃ成立しないって時点で、もう詰む。

原始人も困った。
お前の魚、今日は欲しいけど、今うち冷蔵庫ないし腐るし…」みたいな、現代人さながらの悩み。

生魚50匹と米一俵、どっちが得?と計算始めた瞬間、もう頭パンク。

「貨幣」の概念はショートカットから生まれた?

そこで登場したのが、「みんなが珍しがる・保存できる“シンボルアイテム”」=貨幣。

世界各地で、

  • 貝殻(レアだから“金運UPアイテム”扱い)
  • 石(やたらデカい、運ぶだけでドヤ顔できる)
  • 塩(保存できてめっちゃ役立つ)

…みたいな、誰でも価値を認めるアイテムが自然と「お金」になった。

現代で言えば、「メルカリ売上は現金化して、どこでも好きに使える」とか、
推しグッズは現金に変えた瞬間、寿司もゲームも買える万能券!」みたいな感覚。

つまり、人間は「面倒なやりとり」をショートカットしたい本能が強すぎて、
貝殻だろうが塩だろうが、「みんなが信じたら何でも通貨になる」ってことを、
紀元前から実践してたわけだ。

金属貨幣・コイン時代――「重さ」と「見た目」で信じ込ませる

貝殻や塩じゃさすがにデカい買い物はできない。
そこで人類は、「もっと分かりやすく価値がありそう」なものに目をつけた。

それが金・銀・銅といったピカピカ光る金属。

この金属、「持ってるだけでなんかテンション上がる」「盗まれたら絶望」ってレベルで人間を虜にした。
まさに「俺は金を持ってる!」というステータスが、太古から現代まで人間を突き動かしてる。

偽造マンの登場

ただし、ここからが人間の悪知恵。

「ちょっと軽く作って中身ケチったら、バレないんじゃね?」
「ピカピカに塗った鉛コインを混ぜれば、一瞬はバレない…」


こんな偽造マンが大量発生まさにカオス

現代でいうなら、「ブランドバッグのコピー品」や「メルカリの怪しい商品」みたいなもん。

これホンモノ?ニセモノ?」と騙し騙されの世界に突入。

偽造対策に「権力お墨付き」システムが登場

そこで王様や国の登場。
「この刻印入りコインこそ“本物”だ!」「俺(王様)が保証するぞ!」
という、権力のお墨付きシステムが生まれた。

つまり「見た目」と「重さ」+「お偉いさんの刻印」=信用。

みんなが「これは間違いなく本物!」と信じて初めて、お金として世の中を回せるようになった。

信頼が価値を作る世界へ

現代なら、「公式認証マーク」「本物保証書」みたいな感覚。

Amazonの「Amazon’s Choice」もそうだし、
SNSの認証バッジなんかも、
実は人間の「これなら安心!」という刻印欲そのまんま。

団子的には、「人間、どこまで行ってもホンモノっぽいものと誰かのお墨付きに弱すぎ」って思う。

今も昔も、「信用」は誰が保証するかとみんなが信じるかで決まる。

だからこそ、コイン1枚にすら人間ドラマが詰まりまくってるわけだ。

紙幣誕生と「みんなで妄信」経済の現在


金貨や銀貨は持ち運ぶのに重すぎる、盗まれたら人生終了。
そんな悩みを解決したのが、「紙幣」という発明。

最初は「金貨預かっておきます、その証拠にこの紙を渡します」みたいな預かり証だった。

これが、いつのまにか「金貨と同じ価値のある紙」という信用ゲームへ大進化

つまり、ただの紙切れが「お金」になった瞬間――

「みんなが信じてるから価値がある」って、冷静に考えたらめちゃくちゃ危うい。

1万円札、ホントに価値あるもの?

たとえば今、財布から1万円札を出したら、
どこの誰でも「うわ~1万円だ!」って目の色が変わる。

でも、その紙自体に「1万円ぶんの価値」なんて1ミリも入ってない。

この現象、現代でいうと「SNSのインフルエンサーがこれ良いよ!って言った瞬間、みんな飛びつく」

「本質なんて二の次、みんなが信じてるから正義」みたいな、ちょっと怖い群集心理そのもの。

そして現代、「物理」すら無くなっていく

しかも今やキャッシュレスの時代、
数字がピッと動いただけで、家賃も光熱費もガチャ課金も全部消えていく。

手元には何も残らない。
団子的には、「現金どころか紙すらいらない時代、本当に信用だけが命綱」って笑えなくなってきた。

だけど…「信用」は、みんなが信じてるうちは最強。

ひとたび誰かが「これ偽物じゃね?」と疑い出すと、
一夜にして紙切れどころか、数字すら消える地獄も待っている

つまり、お金の正体なんて「みんなの集団妄想」でしかない、という話だ。

で?団子的にどう思ってるかというと…

明日、誰かが「1万円札はもう使えません」って言い出した瞬間
我々の財布も通帳もただの紙切れ&数字に戻る。

それでも、みんなが今日も信じてるからこそ世界は回ってる。

どうせ妄想でも紙切れでも世の中それで回るなら
団子は信じてるフリして今日もがっつり貯め込んどく。

…誰よりも現金主義、これが団子的リアリズム。


関連書籍

お金の流れでわかる世界の歴史 富、経済、権力……はこう「動いた」/大村 大次郎 (著) 

知っておきたい「お金」の世界史 (角川ソフィア文庫)/宮崎 正勝 (著) 

サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福 (河出文庫) /ユヴァル・ノア・ハラリ (著), 柴田裕之 (翻訳) 

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