『ジュラシック・ワールド』レビュー|【損害賠償は兆単位?】経営破綻のプロ目線でテーマパークを考える

『ジュラシック・ワールド』レビュー|【損害賠償は兆単位?】経営破綻のプロ目線でテーマパークを考える

今回は大好きな『ジュラシック・ワールド(Jurassic World)』をレビューしていくぞ!

今作は「ジュラシックパークシリーズ」に次ぐシリーズ「ジュラシックワールド」の第一部になっている。

恐竜テーマパークの再開、遺伝子いじりまくった新種恐竜インドミナス・レックス爆誕──そして海の中にはモササウルス!?

ワクワクとドキドキが詰まりまくったこの映画の魅力を、余すことなく語っていこうと思うぞ!!!

目次

ジュラシック・ワールドネタバレあらすじ:完璧に管理されたはずの「夢の恐竜パーク」、秒でバグる

舞台は、ジュラシック・パークの悪夢から22年後。

恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」は、2005年のオープンから約10年、すっかり成功した観光地としてフツーに営業中

観光客もわんさか来てて、恐竜は完全に「アトラクション扱い」になっている。

主人公側の人間は大きく3組。

  • パーク運営側:仕事命キャリアウーマンのクレア
  • 現場側:ラプトルを“調教”してる元軍人のオーウェン
  • お客さん側:クレアの甥っ子兄弟・ザックとグレイ

クレアは「スポンサー様のご機嫌取り」と「来園者数アップ」に追われる日々で、そのために開発されたのが、遺伝子盛り盛りの新恐竜 インドミナス・レックス

「デカい・強い・賢い・見た目もヤバい」の四拍子そろった、お前ほんとに作ってよかったか?案件。

で、そのインドミナスの様子がおかしいので、「ちょっと見てくれ」とオーウェンが呼ばれるんだけど、そこからお約束の大脱走が始まる。

インドミナスは、自分の体温を下げてセンサーを誤魔化し、爪の痕で「壁を越えたフリ」をして人間だけをおびき寄せ、安全確認に入ってきた人間と一緒に本当に脱走する、という頭の良さがいちいちタチ悪いやり方で檻から出てしまう。

その頃、ザックとグレイの兄弟は、クレアから渡された「球体で園内を走り回れるジャイロスフィア」で恐竜見物中。

インドミナスが逃げたことを知らないまま立ち入り禁止エリアに突っ込み、新種恐竜にボロッボロにジャイロスフィアを破壊され、なんとか水辺に飛び込んで生き延びる羽目になる。

一方、上層部は「軍事利用できるんじゃね?」と妙な欲を出し始める。

「オーウェンが調教したラプトルを“兵器”として使って、インドミナスを追わせよう」という無茶苦茶な作戦が通ってしまい、ラプトル部隊 VS インドミナスの追跡戦がスタート。

ところが、インドミナスにはラプトルの遺伝子も入っていたせいで、途中から「ボスの座」をラプトルに乗っ取られる形になり、ラプトルたちは人間側に牙を向き始める。作戦、秒で破綻。

パーク全体はインドミナスの暴走だけじゃなく、翼竜エリアがぶち破られて、プテラノドンたちがショッピングエリアに乱入 → 観光客をわしづかみにして大パニック、というおもちゃ箱ひっくり返したカオスと化す。

最終的に、クレアは「もうあいつ出すしかない」と覚悟を決め、あの初代からの看板恐竜・Tレックス(レクシィ)を投入。

インドミナス VS Tレックス VS ラプトル・ブルー という夢の(悪夢の)三つ巴バトルの末、瀕死のインドミナスは、最後にモササウルスに海へ引きずり込まれて退場。

パークは壊滅。人間と恐竜の「共存」どころか、「またやらかしたな人類」という状態で幕を閉じる。

ジュラシック・ワールド感想

こんな恐竜テーマパークあったら絶対行く

実は作中のテーマパーク、映画に描かれていないところまで詳細に設定されている。

ジュラシック・ワールド、作中設定だと2005年5月30日に開業してて、インドミナス騒動で崩壊する2015年まで営業してた。

つまりだいたい10年くらい普通に商売として回ってたそこそこ安定した恐竜テーマパークだ。夢がありすぎる。  

しかも規模感がリアル寄りで、1日あたり来園者2万人ショップ37店舗・レストラン12店舗・カフェ8店舗という、現実の大型テーマパークみたいな数字の設定まである。

営業時間も朝8時〜夜10時で今時のディズニーランドより営業してる。

で、このワールドが面白いのは「恐竜見れます!」だけじゃなくて、リゾートとしての欲張りセットにしてるところ。

島には高級リゾート/ゴルフコース/カジノまで揃ってる設定になってて、家族旅行の顔しながら大人の散財も受け止める構造。

焦げ団子

技術部門はインジェン社、ジュラシック・ワールドの“運営母体”マスラニ・グローバル側で仕切ってた。

園内の作りもちゃんとテーマパークしてて、エリアがいくつかに分かれてる。

たとえばモササウルスの餌やりショー、ジャイロスフィアが走るバレー草食恐竜をまとめて見せる平原系エリアTレックス・キングダムみたいな看板モンスター枠の場所、ラプトルの檻がある施設、あと海系(ラグーン)もある。

移動手段も抜かりなくて、島の上を走るモノレールがあったり、谷をまたぐゴンドラ(ロープウェイ)があったりする。これ、現地で乗ったらテンション上がりすぎて「恐竜どころじゃない」まである。  

あとは、作中で現実の韓国の企業サムスンの名前がついた「Samsung Innovation Center」という施設名が出てきて、企業スポンサーがガッツリ入った“現代の商業テーマパーク感”が強い

初代『ジュラシック・パーク』オマージュが気持ちよすぎる

ジュラシック・ワールドって、ストーリー云々よりまず「オタクの脳をどう気持ちよくするか」に全振りしてるところがあって、その代表が初代オマージュの使い方だと思う。

まず分かりやすいのが、廃墟になったビジターセンター

草ボーボーでツタまみれになった階段とか、割れた看板とか、あのロゴマークが汚れて転がってる感じ、「あーーーここ完全にあのロビーじゃん!!」って一瞬で分かる作りになってる。

単なるファンサじゃなくて、「夢のテーマパークはこうやって放置されて朽ちていきました」という悲しい現実もちゃんと見せてくるから、懐かしさと同時にちょっと胸が痛い。


そしてお約束のフレアでTレックス誘導

初代でマルコム博士がティーレックスをフレアで誘き寄せる時のムーブを、今度はクレアがヒールで全力ダッシュしながらやるっていう、意味のわからないパワーアップをかましてくるのが最高。

焦げ団子

ティラノってあの世界では時速50kmあるんだよね…?

Tレックスの上にラプトルが乗って共闘するシーンやラスト・コントロールルームの屋上に立って人間がいなくなったジュラシックワールドに向かって吠えるカットも、「はい、完全に分かっててやってるサービスショットですねありがとうございます」としか言えない。

なんというか、「ほら懐かしいでしょ?」ってドヤるんじゃなくて、初代の記憶をちゃんと物語の中に再利用してくるから、オマージュなのにちゃんと今作のクライマックスとして成立してるんだよな。

おまけ:「ジュラシック・ワールド損害賠償いくら?」ざっくり試算

焦げ団子

あんなに死傷者が出たジュラシックワールド…一体どれだけの被害総額になるのか?想像するだけでも恐ろしいけどちょっと計算してみた!

※ここから先はガチっぽい顔したネタです。数字は雰囲気で読んでくれ。


1. パーク施設の物的損害

まずはテーマパークそのものの被害。

ジュラシック・ワールドって、島まるごと開発・モノレール・ホテル・ショッピングエリア完備・アトラクションも恐竜パドックもてんこ盛りという、「恐竜版ディズニー+USJ」みたいな規模感なので、建設費は数千億〜1兆円クラスと仮設定しておく。

で、映画を見る限り、インドミナス脱走で森のエリア壊滅・メインストリートもモササウルス&プテラノドン乱入でボロボロ・インドミナスの檻もろとも爆散……と、わりとパークの心臓部がごっそり吹き飛んでるので、ざっくり「全体の半分は再起不能」と見積もると、

施設被害だけで 約3,000億〜5,000億円コース

くらいは軽く飛んでそう。


2. 恐竜そのものの損失

次に恐竜そのもののお値段。

1頭作るのに、遺伝子研究・クローン技術のR&D、卵から育成するまでの設備・人件費、成体になるまでのエサ・医療・管理コストを考えると、ひとまず「最新鋭戦闘機レベル」=1頭数十億円くらいで置いてみる。

作中では、インドミナス・レックス(作中で2,600万ドル投資(=1ドル=110〜120円くらいで見ると約30億円前後)、ラプトル・草食恐竜・飛行型…が死んだり逃げたりしているので、ざっくり、

失われた恐竜:数十〜百数十頭=1頭あたり平均 30億円 と仮定とすると、恐竜の本体価格だけで 数百億円〜1,000億円くらい燃えてそう。


3. 人命・ケガの補償

映画では正確な人数は出てこないけど、モササウルス前のショーエリアでのパニック・プテラノドン襲撃で空からさらわれる客・森の中でツアーごと襲われる来園者などを考えると、死傷者は最低でも数十〜数百人規模はいるはず。

仮に、死亡:50人・重軽傷:300人くらいで置いて、補償を死亡:1人あたり2億円・負傷:1人あたり2,000万円くらいのノリで計算すると、人命・ケガの補償だけで 数百億円〜1,000億円弱ぐらいは普通に行きそう。

ここに遺族側の集団訴訟とか入ったら、もうゼロ1個増えてもおかしくない


4. 営業停止&ブランドイメージの崩壊

そして見えないけどデカいのが「これから失うはずだったお金」。

劇中の設定だと、ジュラシック・ワールドは一日あたり2〜3万人来園チケット+飲食+グッズで、1人あたり2〜3万円は落としてそうと考えると、年間売上は数千億円規模でも不思議じゃない。

でも今回の大事故で、パークは完全閉鎖・二度と再開の目処は立たない・親会社の株価は大暴落+訴訟の嵐という未来が確定しているので、「営業できていれば10年間で稼げたであろう利益」+「ブランド毀損・株価下落・訴訟リスク」まで全部乗せると、将来の損失まで含めたトータルは数兆円でも足りるか怪しいレベルまで膨れ上がっていそう。


結論:インドミナス・レックス=歩く国家予算爆弾

ざっくり全部足し合わせると、

  • 施設:3,000〜5,000億円
  • 恐竜:1,000〜3,000億円
  • 人命補償:数百〜1,000億円
  • 営業停止・ブランド毀損:兆単位

という感じで、「ジュラシック・ワールドの大事故」は、笑えないレベルの国家規模の大赤字案件というオチになる。

焦げ団子

……そりゃ続編でイスラ・ヌブラル島ごと爆破したくもなるよね、っていう話。

まとめ|アホだけど最高にワクワクして楽しい映画

冷静になって考えるとツッコミどころの塊なんだよな、『ジュラシック・ワールド』。

安全管理ガバガバだし、インドミナス開発したやつ全員クビにしろだし、テーマパークとしても完全に終わってる。

……なんだけど、それでも見ちゃうし、何回も見返しちゃうんだよなあ。

恐竜テーマパークのワクワク感、インドミナスVSラプトル&レクシィ&モササウルスのごった煮バトル、オーウェンの安心感。

このへん全部ひっくるめて、「もういいから細かいことは置いといて楽しませてくれ」って気持ちにさせられるパワーがある。

頭を空っぽにして、ティラノかっけーって思わせてくる、このバカさ加減とロマンのバランスがちょうどいい一本だと思う。

焦げ団子

アホだけど、最高にワクワクして楽しい映画。

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恐竜屋さんから転職したらしい

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