短編アニメ『インナー・ワーキング(Inner Workings)』感想|ディズニーが描く自由と本能の8分間が刺さる理由【ネタバレあらすじ】

短編アニメ『インナー・ワーキング(Inner Workings)』感想|ディズニーが描く自由と本能の8分間が刺さる理由【ネタバレあらすじ】
焦げ団子

今日も脳の言いなりで、生きてませんか?

目の前の「やるべきこと」に追われ、本当はやりたいことや、食べたいもの、行きたい場所を我慢して――そんな日々を過ごしていませんか?

「カロリーが高いからダメ」

「休んでる暇ない」

「そんなんしてたら将来困るぞ」

って脳がずっと言ってくる。

そんな心臓も胃も肺も、全部抑えつけられてる状態で生きてる男が、ついに内側からクーデターを起こされる。

今回は『モアナと伝説の海』と同時上映されてたディズニーの短編『インナー・ワーキング(Inner Workings)』をご紹介!

理性で抑え込んできた欲望が、ある日ついに暴走を始める話。

作品はこちらに収録されています!

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目次

ディズニーの短編『インナー・ワーキング(Inner Workings)』ネタバレあらすじ:脳と内臓の仁義なき戦い

主人公ポールは、眼鏡で生真面目そうな会社員ポール。

朝起きて、鏡を見て、会社に向かう途中──

道中にはパンケーキ屋、陽気なビーチ、音楽、サングラス店……誘惑が盛りだくさん。

でも、ポールの脳はそれを全部ブロックする。

胃や心臓や肺たちが「行こうぜ!」と騒いでも、脳の中ではすべての未来が“死ぬ”シミュレーションになる。

  • パンケーキ? → デブ → 高血圧 → 死
  • ビーチ? → 波に飲まれる → サメに食われる → 死
  • 新しいサングラスかける? → 店員に笑われる → よろけてチェンソーが頭に刺さる → 死

結果、ポールは黒いスーツに身を包み会社へ。

表情は死んでる。心臓も沈黙。このまましたいことを我慢して年老いてしまうのか──


だが昼休み、見かねた脳がついに内臓たちに自由の許可を与えた。

沈黙していた心臓は再び動き出す。

パンケーキを食べ、サングラスをかけ、海に飛び込み、人生を満喫し始める。

脳は最初パニックを起こすが、暴走の中で「これも生きるってことか……」と折れる。


ラスト、ポールは会社に戻る。でももう、表情が違う。

まるで音楽でも楽しむように、仕事を楽しみ始める。

その楽しい雰囲気が伝染し、会社の空気もどこか明るくなる。

ポールはついに生きてる実感を得ることができた。

ディズニーの短編『インナー・ワーキング(Inner Workings)』感想

映画『モアナと伝説の海』の同時上映だったこの作品、YouTubeやレビューサイトを見ていても「説教くさい」「浅い」「これだからアメリカ人は」

……みたいな冷めた反応がちらほらある。

でもそれってたぶん、“自由に生きろ”って言われるとムズムズする人が多いからなんじゃないか?

日本人にはなぜウケが悪いのか?|自由に生きろって言われると、図星でムカつく説

日本人って「真面目に働いて空気読んで我慢してナンボ」って文化で育ってるから、好きなことして笑ってる人を見ると、「あいつばっかズルい」って感情が自動で湧いてくる社会なんだよね。

だから、

パンケーキ食べて踊るだけで人生明るくなるとか浅すぎ

こんな短編を真に受けてるからアメリカ人はバカなんだ

って感想が出てくる。

でもそれ、“本当はやりたいけどできない”気持ちを突かれてるからこそ出てくる怒りにも見える。

🇯🇵日本:我慢と同調の国 VS 🇺🇸アメリカ:自己肯定と衝動の国

ポールみたいな「何もかも我慢してる人間」って、日本社会では割と普通にいる。

でもアメリカでああいう人物が描かれると、「なにこれ、かわいそうじゃん」って共感される対象になる。

文化的に、

日本は「感情より秩序」

アメリカは「秩序より自己表現」

がベースにあるから、内臓に主導権を渡す展開=解放の物語になる。

でも日本だとそれがわがままとか社会不適合に変換されがちなんだよな。

焦げ団子は、完全に内臓が支配してます

そしてわたくし焦げ団子はというと――完全に内臓サイドの人間である。

脳が「やめとけ」「無駄だよ」「失敗するぞ」って言っても、心臓が動いたら行くし、胃が「食べたい」って言ったら食べるし、肺が「深呼吸したい」って言ったら遠出する。

だって、好きなことしないと生きがいって見失わない?

「効率が〜」「将来が〜」「不安が〜」って言いながら、今日という日をずっと我慢してると、気づいた時には、“生きる目的”そのものがぼんやりしてくる

だからこの短編観てまず思ったのは、

焦げ団子

ポール、よくそこまで我慢できたな

むしろ、「好きなことをする自由」が“救い”として描かれること自体、そんなに自由が抑圧されてる社会の方がヤバいのでは?という目線で見てしまった。

こっちはとっくに本能で動いてる。

ていうか、我慢するなんて“焦げる”わけで。

ディズニーの短編『インナー・ワーキング(Inner Workings)』まとめ:自由って、でかいことじゃなくていい

結局この作品が描いてたのは、「会社辞めて旅に出ろ」とか「好き勝手に生きろ」とかじゃない。

  • 朝ごはんをちゃんと楽しむ
  • 太陽を浴びる
  • ちょっと笑う

その程度のことでも、内臓が動き出せば、人生の“表情”はちゃんと変わるんだと思った。

ポールが変わったことで、会社の雰囲気も少しずつ変わっていったように、人の生き方の温度って、思った以上に周囲に伝染する

無理にポジティブでいようとか、明るくあれとか、そういうことじゃない。

ただ、「ちょっと自分の本音に従ってみる」だけでいい。

そうやって日々の自動運転をほんの少し脱線させたとき、人生はちょっといい方向に変わっていくのかもしれない。

焦げ団子

自由って、外から与えられるものじゃなくて、
内臓の反乱から始まるもんなんじゃないかって思った。

作品はこちらに収録されています!

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