友情の名のもとに全裸疾走!「走れメロス」を現代視点で全力ツッコミ&検証したらギャグ文学だった件/太宰治

「友情って、命懸けで証明できるか?」

学校で何度も擦られ、真面目に読めと言われ続けた走れメロス。
でも、今あらためて大人の目で読んでみると…
これ、やばすぎるギャグ&友情&バグ展開の連続だった。

地図もスマホも無しで片道40kmをガチで走破し、
川を泳ぎ、山賊を殴り、全裸でゴールイン。

いったい、こいつ何者だよ!?

この記事では、「現代版メロス」がどこで詰むか実況&ツッコミしつつ、
太宰治のガチで映画みたいな名シーンも本音でぶった斬り。

何度も擦られた名作を、斜め上から本気で笑い飛ばしにいくから覚悟して読んでほしい。


■今回取り扱う作品はこちら!

100分間で楽しむ名作小説 走れメロス (角川文庫) 

目次

そもそもメロスは何キロ走ったの?

太宰治の原作では「城下の町から村まで、そしてまた町へ」としか書かれてないが、
多くの考察・研究によると、

  • 推定:約40km~50km前後

    理由:
    ・夜明け前に出発し、日没までに往復
    ・山や川を越えた田舎道設定
    ・現代マラソンで例えると“フルマラソン(42.195km)に近い

この説が本当だとすると「走る理由が激重」「途中で事件やトラブルしかない」って鬼の難易度。

これを現代で例えると…

  • 東京駅~八王子駅:約40km
  • 横浜駅~川崎経由で都心(東京駅)まで片道:約30km
  • 大阪市内(梅田)~神戸三宮:片道約30km
  • 大阪難波~奈良市:約40km

正直、人間やめてるレベル

この“やばすぎる走破距離”を基に、
メロスが現代で走ったら…?」を妄想&ツッコミ全開でやっていく。

軽いノリで流し見してくれたら嬉しい。

【第一シーン】夜明け出発:現代版SNS実況で検証

原作描写要約

明け方、メロスは村を出発する。空はまだ薄暗く、静かな田舎道。
だいたい4時半ごろ、東の空が白み始めた時間帯だと推測される。

メロス(@run_Melos)
「これから友達の命を救うために、村から城下町までフルマラソンします。地図?持ってません。勘でいく。」

セリヌンティウス(@serinu_2s)
「ガチで来てくれ。お前来なきゃ死ぬんだぞ…#待ってる #人質生活」

一般人A(@Genjitsu_a)
「Googleマップ無しで40kmって無理じゃね?
しかも朝4時半に出発とか、ブラック企業もびっくりだろ」

【第二シーン】橋崩壊と濁流:川渡りでタイムロス発生

原作描写要約

メロスが「さあ行くぞ!」と進むと、まさかの橋が大洪水で流されてる。
ああ沈めたまえ!荒れ狂う流れよ!」 もうヤケクソで濁流に飛び込む。
何とか対岸の木にしがみついて生還。
当然ここで大幅タイムロス&体力消費MAX。

メロス(@run_Melos)
「橋が流されてる。もう無理。
ああ沈めたまえ!荒れ狂う流れよ!(※半分自暴自棄
#川渡り #マジで死ぬかも」

セリヌンティウス(@serinu_2s)
「ちょ、無理すんな。マジで死んだら俺も終わりなんだが…」

一般人B(@Genjitsu_b
「お前、命懸けすぎだろ。普通にUターン案件じゃね?」

片道40km走破中に「川を泳いで渡る」「全身ずぶ濡れで再スタート」
現代なら即“心折れてリタイア”案件。
メロス、完全に狂人orヒーローのどっちか。

【第三シーン】山賊襲撃:無双モード突入

原作描写要約
川で全身びしょ濡れ&体力ゲージ赤点滅の状態で山賊複数に囲まれる。
普通なら詰みだが、「気の毒だが正義のためだ!」
…となぎ倒して突き進むメロス。

メロス(@run_Melos)
「今度は山賊きた。体力ゼロだけど気の毒だが正義のためだ!
…ってぶっ飛ばしてきた。
#ヒーロー気取り #化け物パワー」

山賊(@山賊の中の人)
「何だこの村人…返り討ちされたんだが?」

セリヌンティウス(@serinu_2s)
「もはや応援の言葉が見つからん…」

一般人C(@genjitsu_c)
「普通に考えて、走ってきて川渡って山賊倒す一般人いるか?
お前絶対なんかキメてるだろ

体力ゼロ・服ずぶ濡れで「山賊複数vs素手の一般人」
実際に今やったら命がいくつあっても足りない。

正義のためなら物理法則無視という名のご都合主義、全開。
もはや走れメロスじゃなく「戦えメロス」に改題すべき

【第四シーン】灼熱の太陽と熱中症:心折れるメロス

原作描写要約
灼熱の午後、体力も水分も尽きてついにメロスがぶっ倒れる。
ここで「正義とか愛とか全部くだらん…もう無理…」と不貞腐れモードに突入。

メロス(@run_Melos)
「太陽のせいで意識飛びそう。
水分ゼロ、全身砂だらけ。
もう正義とか愛とか知らねえ…ごめんセリヌンティウス、俺は無理だった…
#人生終了のお知らせ #マジで詰み」

セリヌンティウス(@serinu_2s)
おい、諦めんなよそこでぇ!せめてLINE既読つけてから倒れてくれ…」

一般人D(@熱中症警戒アラートbot)
「本日14時、熱中症警戒アラート発令。
無理に運動したランナーの95%が詰みます」

このシーン、正義の化身だったメロスが初めて心折れるリアルな瞬間。
だが現代ならここで終わりが9割。
どんだけ友情が重くても、本当の絶望の前には勝てないのがリアル。

【第五シーン】謎の水で復活!主人公補正MAXのラストスパート

原作描写要約
ぶっ倒れて「もう無理だ…」と絶望するメロス。
しかしその時、都合よく足元に清らかな水が流れてくる。
ひとくち飲んだだけで全回復、「よし、行こう!」と風のように走り出す。
途中、道行く人を全員はね飛ばして黒い風と化すメロス

メロス(@run_Melos)
「足元に奇跡の水流れてきた。飲んだら体力MAX。
よし、もう一回走るわ!!道塞いでるやつ全員ぶっ飛ばす!!
#主人公補正 #黒い風モード」

道ゆく一般人(@通行人A)
え、今なんか黒い影に跳ね飛ばされたんだけど!?事故だろコレ」

セリヌンティウス(@serinu_2s)
「もはや人間やめてる。お前ホントに大丈夫か…?」

一般人E(@医療情報bot)
「道ばたの水を飲んで回復できるのはマンガと昔話だけです。
現実では真似しないでください」

ここは完全に主人公補正でしか説明できないシーン。
友情パワーが奇跡を呼ぶのはジャンプとメロスだけの特権。
現実の我々はOS-1と冷房で生き延びましょう。

【最終シーン手前】宴会強行突破→犬蹴り→全裸疾走!ゴール目前

原作描写まとめ
野原で開かれてる酒宴の真っ只中を、メロスが強引に突っ切る。
酒宴民は仰天、犬は蹴飛ばされ、小川をジャンプ。
太陽より速く(※物理法則無視)ゴールへ爆走。

そして城に着いた時――メロスは全裸
…服は友情の重みに負けて消滅したもよう。
これもう事件現場。

宴会民(@酒豪クラブ)
「今なんか泥だらけの男が酒席突っ切って犬まで蹴ったんだが!?しかも全裸寸前!?」

警察公式(@警察アラート)
「本日、全裸で城に駆け込む男が出没。見かけた方は110番通報を

メロス(@run_Melos)
「ゴール直前で全て失った。服も靴も…でも友情だけは残ったぞ
#友情全裸 #マジで人生振り切った」

セリヌンティウス(@serinu_2s)
「お前、友情の前に服着てくれ…頼む…」

一般人F(@現場目撃)
「もうすぐ日没なのに全裸で城に突っ込む奴を見た…今日も平和だな

宴会突っ切る→現代なら通報&SNS拡散確定
犬を蹴る→即動物愛護団体から抗議

友情のためなら服もいらん」って…お前それもう友情の枠超えてる
現代日本なら、感動どころか「裸で暴走男、緊急逮捕」ニュース待ったなし。

太宰治、ラストの全裸ゴールを全力でぶち込んだの天才だと思う。

【ラストシーン】刑場乱入!友情ビンタ&王様、仲間にしてくれ事件

原作描写まとめ
刑場ギリギリ到着。
「間に合ったーー!」全裸でセリヌンティウスに飛び込むメロス。

「俺を力一杯なぐれ!」→「お前もなぐれ!」→謎の友情ビンタ合戦
そして熱い抱擁、涙、感動。

そこへ王様、うるっとしながら
わしも仲間に入れてくれ

…いや、どういうことだよ太宰!!!

メロス(@run_Melos)
「セリヌンティウス、全裸で悪いけど力いっぱい殴ってくれ!!
友情は痛みで確かめる主義!!」

セリヌンティウス(@serinu_2s)
「オッケー!じゃあ俺もお前をぶっ叩く!!これが男の友情!!」

処刑人(@staff)
「……(全裸男が殴り合って抱き合ってる。警察はよ)」

王様(@King_Dionysos)
「うらやましい…!わしもお前らの仲間に入れてくれ!!

一般人G(@現場野次馬)
この国、だいじょうぶか?

全裸で殴り合い→抱擁→王様「仲間に入れてくれ」=シュールギャグの極致
現代だったら伝説の珍事件として語り継がれる

でも、文学の中だからこそ成り立つ暴走友情ロマン。

このラスト、全てを笑い飛ばしてやるしかない。

団子的まとめ:太宰治『走れメロス』はバグと天才の共存だった

いや~、ふざけすぎてすみません。
でも正直、友情ビンタだの王様乱入だの、
これドラえもん映画のクライマックス?ってツッコミ入れたくなる展開だったよな。

でも最後は女の子が赤いマントを渡してくれて、
君の裸体を皆に見られるのが口惜しいのだ」ってセリフ。

これ、ラストにヒロインとのロマンス匂わせるハリウッド映画の名シーンの走りじゃね?って思うくらい、
急に美しくて素晴らしい。

やっぱ太宰って、ふざけてるだけじゃなくて天才だわ。


■原作読みたい方はこちら!原作もぶっとんでます。

100分間で楽しむ名作小説 走れメロス (角川文庫) 

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