なんか最近、仕事もうまくいかない。やりたいこともよくわからない。
好きなことってなんだったっけ……?
そんなふうにくすぶってる人に、声を大にして言いたい。
この映画、観とけ。
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』は、人生こじらせた元三ツ星シェフが、キッチンごとトラックに乗せて再出発する物語。
SNSでバズる。元嫁がめちゃ美人。
親子でアメリカ横断しながら、うまそうすぎるサンドイッチを焼きまくる。
焦げ団子冷静に考えて、わけわからん。
でも観終わったあと、自分も何か始めたくなるくらいには、元気になってる。
そんな最高に美味しくて前向きな1本、今回は紹介していこうと思う。
今回紹介する映画はこちら!
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映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』ネタバレあらすじ
主人公は、カリスマシェフのカール。
かつては三ツ星レストランの看板男だったが、今ではオーナーにメニューを縛られ、やりたい料理も出せず、情熱も消えかけていた。
そんな中、料理評論家とのひと悶着から、ついにレストランをクビに。
SNSでその様子がバズり、名誉もキャリアも一気に失う。
どん底でついに元嫁にこう言われる。
「フードトラック、やってみたら?」
こうしてカールはキッチンカーを手に入れ、10歳の息子・パーシー、かつての相棒・マーティンと共にマイアミからロサンゼルスまでのフードトラック旅に出る。
キューバサンドを武器にバズりまくりながら、仲間と笑って、息子と絆を深めて、人生を焼き直していく。
そしてラスト、人生は“もう一度”焼き直される
SNSの力で大復活を遂げたカールは、ロサンゼルスで新しいチャンスを掴む。
料理人として、父として、一人の男として。
失ったものは多かった。
でも、作りたかったものと本当の自分を取り戻す旅は、確かに成功だった。
そして思わぬ人物が出資を申し出てきて…。
映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』感想と見どころ





ここでは筆者個人的な見どころを紹介していくぞ!
見どころ①|女神2人に支えられるこじらせ料理バカ
まず言わせてほしい。
この映画、女性キャラが全員できすぎなんだが!?
元嫁(ソフィア・ベルガラ)は、離婚してるのに超絶協力的で、人生に迷走してるカールをグイグイ後押ししてくれる。
子どもにもしっかり会わせるし、「キッチンカー始めたら?」って提案までしてくる。え、元嫁だよね?
元カノ(スカーレット・ヨハンソン)は、カールの料理に惚れてる美人ソムリエ。
夜中にカールの作ったパスタをうっとりしながら食べるシーンなんて、観てるこっちの方が惚れそうだったわ。
2人とも、人生にもがくカールをそっと支えてくれる。



……この男、どれだけ女神に囲まれてるんだよ。
でもカール自身が、いわゆる「こじらせた料理バカ」なんだよね。
天才だけど、頑固で、やりたいことしか見えないタイプ。
レストランでの失言もキレ方も、正直子どもっぽい。
だからこそ、自分より一歩引いて背中を押してくれる存在が必要だったのかもしれない。
てか冷静に考えてなんでこの主人公こんなモテるんだよ。(それも含めて面白い)
見どころ②|料理映像がうますぎる…キューバサンドの破壊力
この映画、料理がうまそうすぎてヤバい。
とくにキューバサンド。もう……画面から匂いがする。
パンの焼き目。肉の厚み。とろけるチーズ。
カールの包丁さばきと、プレスした瞬間の「ジュゥゥ……」って音がたまらない。
でもこの映画のすごいところは、ただの飯テロ映像じゃない。
ちゃんとキューバサンドっていう選択に意味がある。
19世紀末、アメリカに移住したキューバ人労働者の間で生まれたサンドイッチ。
パンにローストポーク、ハム、チーズ、ピクルス、マスタードを挟んで、プレスして焼く。
フロリダ(特にマイアミやタンパ)ではソウルフードのように愛されている。
つまり、労働者のための、庶民的でパワフルな食べ物なんだよ。
だからこそ、三ツ星レストランを飛び出したカールが「自分の原点に戻る料理」として、このキューバサンドを選んだのはめちゃくちゃ意味がある。
フルコースじゃない。飾り気もない。ただ「うまい」を届けるために、トラックの鉄板で焼く。
ここにカールの「本当にやりたかったこと」が凝縮されてる。
観てる側もただ腹が減るんじゃなくて、「うわ、料理っていいな…」って思えてくるあの魔力。
手で作って、渡して、喜ばれる。それだけで人との繋がりが生まれていく感じ。



焦げブログ的にはこれはもう、
人生を焼き直す映画と呼ぶしかない。
見どころ③|SNS炎上→SNSバズで復活!現代ならではの逆転劇
カールの人生がぶっ壊れたきっかけは、たった1件のツイートだった。
「お前の料理は時代遅れ」
そう評した評論家に対して、感情のままに返信。
その様子がバズりにバズって、シェフとしての名声もキャリアも、一瞬で消し飛んだ。



まさに現代の闇。
SNSでやらかしたら、人生ごと崩壊する時代。
だけど、この映画がすごいのは、そこからちゃんと復活していくところなんだよ。
息子のパーシーがスマホで動画を撮ってアップして、キッチンカーで売ってるサンドイッチが拡散されていく。
トラックの移動ルートまでもがリアルタイムで追われ、SNSの追い風がいつの間にか彼らを加速させていく。
つまり、SNSによって壊された人生がSNSによって再生されていく。
この流れ、2020年代の空気感そのものだと思う。
「ネットのせいで全部終わった…」って人、たくさんいる中でこの映画はちゃんとこう言ってくれる。
「うまく使えば、また走り出せる」って。



焦げ団子的にここ、めちゃくちゃ刺さった。
情報発信・バズ・誤解・再起。
どれも他人に見られる前提の社会で生きる私たちにとって、これはただの映画じゃなくて、ひとつの再起の物語だ。
見どころ④|完璧じゃない父親の、少しずつ進む親子関係
カールって、いわゆる“理想のパパ”じゃない。
まずめちゃくちゃ大人気ない。
息子を気にかけてるわりに、スマホ見せて放置したり、興味ない態度とったり。
「一緒に遊ぼう」じゃなくて「仕事に付き合わせる」って感覚が強い。
でも、彼の根底にはちゃんと父としての思いがあるのが伝わってくる。
それが見えてくるのが、あのキッチンカーの旅なんだよな。
手を動かしながら、ちょっとずつ距離を縮めていく。
肉を焼き、サンドを挟み、皿を出す――その繰り返しの中で、ようやくカールは息子と同じ時間を過ごすようになる。
そして最後には、「ちゃんと向き合えた」と思える関係に辿り着く。
急に絆が深まるわけじゃないし、感動的な演出もない。
ただ、一緒に働いて、汗をかいて、心が近づいていくだけ。
この親子関係、マジで都合のいい感動話じゃないのが本当にいい。
不器用だけど、真面目で、ちょっとずつ進んでいく。
リアルで刺さる、ちょっと理想に届かない家族のかたちになってる。
まとめ|『シェフ』は“人生を焼き直す”映画だった
グルメ映画って当たり外れが激しいけど、『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』は、文句なしの当たりだった。
キューバサンドがバカうまそう。テンポも速くて観やすい。SNS描写もリアルで、親子の距離感もちょうどいい。
しかも、BGMがとにかくオシャレ。料理と音楽のリズムが気持ち良すぎる。
極めつけは、ロバート・ダウニー・Jrの謎の登場。
アイアンマンでタッグを組んだジョン・ファヴロー監督との友情出演って…



どんだけ愛されてんだカール!!
一見地味そうな作品だけど、観終わるころにはきっとこう思うはず。
「なんか、自分ももうちょっと頑張ってみっか」
そんな元気チャージ系の隠れた名作だった。
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