元・スクールカースト上位の会計士 × 元いじめられっ子の最強スパイ。
――人生、逆転しすぎだろ。
今回は、ドウェイン・ジョンソン(ザ・ロック) & ケヴィン・ハートのゴールデンコンビが暴れ回る、アクション×バディ×ちょい真面目コメディ映画『セントラル・インテリジェンス』をご紹介!
「CIAモノって難しそう…」
「アクションは好きだけどシリアスは疲れる…」
そんなあなたにちょうどいい映画だ。
友情、承認欲求、過去のトラウマ。
焦げ団子人生で自分を変えたいと思ったことがあるなら、笑いながらちょっとだけ心に刺さる作品だぞ。
セントラル・インテリジェンス(Central Intelligence)ネタバレなしあらすじ
高校時代、みんなの人気者だったカルヴィン(ケヴィン・ハート)。
一方で、いじめられっ子で太っちょだったボブ(ドウェイン・ジョンソン)は、卒業前日、悪質なイタズラで全校の笑い者に。
──それから20年。
すっかり普通の会計士になったカルヴィンの前に、筋肉ムキムキの超自信満々ボブが突然現れる。
「俺、CIAでヤバい任務してんだ。助けてくれ、親友!」



……いやいや、親友だったことあった??
巻き込まれたカルヴィンは、国家機密レベルの陰謀、銃撃戦、格闘……
まったく望んでないスパイ映画のノリに突入。
しかもボブは、本当にCIAなのかそれとも危険な裏切り者なのか、最後まで信用できないやつで ――
普通の会計士 vs 自称CIA最強スパイ
高校時代の立場が逆転した2人の、友情(?)とドタバタアクションが加速していく!
セントラル・インテリジェンス(Central Intelligence)考察・感想
セントラル・インテリジェンスの考察・感想を団子なりに検証していく。



ここからはネタバレも含むから注意してくれよ!
見どころ①:まず言わせろ。アメリカのスクールカースト、地獄
日本にもスクールカーストは確かにある。
でもアメリカは、その比じゃない。ドライで、残酷で、回復が効かない。
容姿、運動神経、家柄、性格、恋愛の強さ、SNS映え――全部が点数化される世界。
人気者は舞台の中央で輝き続け、負け組は「いなかったこと」にされる。
そして恐ろしいのは、高校が終わっても終わらないこと。
青春のランクは、社会に出てからも元人気者は自信満々に走り続け、元負け組はその影にずっと縛られる。



「学校生活」じゃない。彼らにとって高校は人生の縮図なんだ。
見どころ②:「笑顔」は防御。ボブはずっと“裸にされた少年”を引きずってる
ボブ・ストーンは、高校時代に体育館で全裸を笑いものにされた過去を克服できないまま、大人になった。
でも彼は“強くなった姿”を世界に見せつけるために、超鍛えてCIAに入ってキラキラ笑顔を貼り付けた。



……のに、その笑顔、目が一ミリも笑ってない。
その証拠に、大人になって当時通ってた高校に行って、昔いじめられた更衣室に来ると、一瞬で顔が曇る。
どれだけ成功しても、心の奥でずっとあの時のまま。
だから観客もカルヴィンも、最初は思う。
「こいつ敵じゃね?何か抱えてるよな?」
でも物語が進むとわかる。
彼は闇落ちしてるわけじゃなく、ただただ強がって生きてきた人間なんだって。



「笑顔」はボブの武器であり、鎧。
でも、完全に心が救われたわけじゃない。
この安心できない味方感が、映画の面白さをぐっと引き上げてる。
見どころ③:いじめっこは変わらない。だからボブは“正面から殴った”
ボブを笑い者にした張本人・トレヴァー。
大人になって再会しても——性格そのまま。反省ゼロ。
むしろ武勇伝みたいに語る最悪のタイプ。現実でもよくある話だ。
加害者はあっさり人生続けてて、被害者だけが一生モンの傷を背負う。
でもボブは、最後にやっと言えた。
俺はもう、あの日の俺じゃない
そして—ガツンと殴る。
これがめちゃくちゃ気持ちいい。
涙の和解とかじゃなく、過去の加害者に現実でケジメをつけるというカタルシス。
「いい人でいなきゃ」も「笑って受け流さなきゃ」も全部いらない。



これはいじめの被害者が勝つ映画。
文字通り、自分の人生の主導権を取り返す瞬間なんだよな。
セントラル・インテリジェンス(Central Intelligence)まとめ:ただのバディ物じゃない。
『セントラル・インテリジェンス』って、ムキムキと皮肉屋がワチャワチャするだけの映画と思われがち。
でも実はめっちゃ変化球。
- いじめられっ子が“強さ”を手に入れる物語
- 成功しても消えないトラウマにどう向き合うか
- 「いい人」でいるのをやめる瞬間の爽快さ
笑って、ちょっと胸が痛んで、最後にスカッとする。
妙〜にリアルな救いがある。
日本ではあまり知られてないけど、アクションだけじゃなく人間ドラマもちゃんと美味しい作品なので、気軽に観られて、でも何か残る映画が見たい人におすすめ。



ドウェインの笑顔は信用するな
(※褒めてる)
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