書評– category –
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【芦原妃名子】短編『月と湖』感想|浮気・不倫と“選ばれなかった人”のリアルすぎる描写
Amazonでお得に読めます! 今すぐAmazonで試し読み 少し前にお亡くなりになった漫画家芦原妃名子さん 実は結構前から団子はこの漫画家のファンだった。 中でも芦原妃名子さんの短編『月と湖』。この話がとても好きだった。 一言でまとめれば、「祖父の愛人... -
『人生を最大限に生きる』レビュー|自己啓発本の原点にして、最初の一冊に最適
Amazonでランキング一位! 今すぐAmazonでチェック 本屋に行ったら、例のごとく“人生が変わる本”みたいなのがドーンと平積みされていた。 よく見るとタイトルが『人生を最大限に生きる』である。 意味が広すぎて、逆に何も言ってないタイトルのやつ。 普段... -
『夢十夜』第三夜が地味に怖すぎる件――血も叫び声もない、上品すぎる怪談
夏になるとホラーが増える。でも血が出たり叫び声が飛び交うやつはもうお腹いっぱい。 そんな団子にちょうどいいのが、夏目漱石『夢十夜』の第三夜。古典のくせに、これが意外と怖いんだな。派手な演出ゼロ、音も光もない。なのに、ぞわっとくる。 いわゆ... -
【感想】夏目漱石『三四郎』――上京して気づく「自分の小ささ」と、恋の片想いが胸に刺さる話
三四郎のあらすじ:東京に上京して「何もわかってない」まま翻弄される 上京したての世間知らず・三四郎が、東京という理解されない世界にぶつかりながら、恋と未熟さを通して成長していく――そんな物語。 上京して数年。いまだに駅構内で迷うことがある。G... -
夏目漱石『夢十夜』第二夜――悟れなきゃ首も取れない、理不尽すぎる修行の夢
「え、第二夜だけ地味すぎない?」 百年愛のロマンチックな第一夜から一転、今度は悟れなきゃ首も取れない修行悪夢。 正直、これ読んで「何が面白いの?」って思ったやつ、安心していい。 救いも感動もゼロ。 出てくるのは、プライドこじらせた侍と、煽っ... -
夜ごとに美しさが増す――夏目漱石『夢十夜』第一夜が語る、静かな恋と永遠の約束
夢十夜と出会ったのは高校時代。この第一夜は、初めて読んだときから一目惚れだった。 たった数ページの短編なのに、静かで美しくて、でも妙に刺さる。教科書に載ってたのに、教材感はまるでない。むしろ映画のワンシーンみたいに、心にスッと入ってきた。... -
梶井基次郎『檸檬』って本当に深いの?読んだけど全然わからなかった話――爆弾なのはレモンじゃなくて、名作ってことにされてる空気の方だった
『檸檬』、読んだことないと思ってたんだよな。なのにKindle開いたら、なぜか既読になってて。 一瞬ゾッとしたけど、たぶんそのときの自分があまりにも意味がわからなさすぎて、読後すぐに記憶から削除したんだと思う。 で、今回こそ向き合ってみるか、と... -
【山月記の真相】なぜ李徴は虎になったのか?現代人が共感する“心の闇”
夢を追うって、聞こえはいい。 でも「努力せずに特別扱いされたいだけ」なら、それはただの逃避だ。 中島敦『山月記』に出てくる李徴は、まさにそのタイプ。「俺には才能がある」って信じたまま、誰とも競わず、努力もせず、うまくいかなくなったら、勝手... -
【宇宙兄弟】30代無職男の再起――どん底から「もう一度」夢を目指す理由──無職・中年・挫折。それでも、人はまた夢に向かえるのか?
「大人になった今、もう一度『夢』に本気で焦がれるやつだけ読んでいけ。」 今回は焦げ団子の大好きな漫画「宇宙兄弟」についてじっくり焦がしながら語っていきたいと思う。 アニメも3周くらい視聴、全巻持ってるガチ勢のため1記事だと語り足りないと悟っ... -
【心に刺さる名言】『星の王子さま』大人に響く5つのことば
『星の王子さま』。 子どもの頃は、なんかオシャレな絵本だなーくらいで流し読みしてたくせに、大人になって読むと「うわ、今の自分に言ってるやん…」って心にズドンとくるタイプの哲学童話。 その中でも読む人の経験や年齢によって刺さり方が変わる名言が...