記事一覧
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書評
夏目漱石『夢十夜』第二夜――悟れなきゃ首も取れない、理不尽すぎる修行の夢
「え、第二夜だけ地味すぎない?」 百年愛のロマンチックな第一夜から一転、今度は悟れなきゃ首も取れない修行悪夢。 正直、これ読んで「何が面白いの?」って思ったやつ、安心していい。 救いも感動もゼロ。 出てくるのは、プライドこじらせた侍と、煽っ... -
文化史コラム
日本人が変身キャラを好きすぎる理由――キツネとタヌキの文化史
「化かす」といえば、キツネとタヌキ。昔ばなしでもアニメでも、だいたいこの2匹が変身キャラの定番枠を独占してる。 でもさ、冷静に考えてみたことある?なんでコイツらだけ、そんなに特別扱いされてんの? しかも「人を騙す=悪役」のはずなのに、この2... -
文化史コラム
電車男は本当に実在したのか?――2ちゃんねる最大の伝説を今さら本気で検証する
「電車で助けた女性からお礼を言われた。どうすればいいですか?」 2004年、2ちゃんねるに現れたひとりのオタクが、恋の実況を始めた。 ――それが、ネット史に残る“電車男”の始まりだった。 書籍化・映画化・ドラマ化まで果たしたこの物語、今でも語られる... -
書評
夜ごとに美しさが増す――夏目漱石『夢十夜』第一夜が語る、静かな恋と永遠の約束
夢十夜と出会ったのは高校時代。この第一夜は、初めて読んだときから一目惚れだった。 たった数ページの短編なのに、静かで美しくて、でも妙に刺さる。教科書に載ってたのに、教材感はまるでない。むしろ映画のワンシーンみたいに、心にスッと入ってきた。... -
書評
梶井基次郎『檸檬』って本当に深いの?読んだけど全然わからなかった話――爆弾なのはレモンじゃなくて、名作ってことにされてる空気の方だった
『檸檬』、読んだことないと思ってたんだよな。なのにKindle開いたら、なぜか既読になってて。 一瞬ゾッとしたけど、たぶんそのときの自分があまりにも意味がわからなさすぎて、読後すぐに記憶から削除したんだと思う。 で、今回こそ向き合ってみるか、と... -
歴史コラム
歴史にだまされるな:教科書が書かない「勝者の編集」の裏側【歴史コラムシリーズ⑦】
「“歴史は勝者によって書かれる”――この言葉、よく聞くけど本当にそうだろうか?」 勝った側が記録を残し、負けた側の話はほとんど出てこない。 そもそも、誰が何を書き残すかって、その時点でだいぶ偏ってる。 例えば、「よくある“○○は... -
書評
【山月記の真相】なぜ李徴は虎になったのか?現代人が共感する“心の闇”
夢を追うって、聞こえはいい。 でも「努力せずに特別扱いされたいだけ」なら、それはただの逃避だ。 中島敦『山月記』に出てくる李徴は、まさにそのタイプ。「俺には才能がある」って信じたまま、誰とも競わず、努力もせず、うまくいかなくなったら、勝手... -
歴史コラム
肖像画は盛ってナンボ?歴史の偉人たちが“キリッ顔”で残りたがったワケ【歴史コラムシリーズ⑥】
「歴史の偉人=ずっとキメ顔」って、誰が決めた? 教科書や歴史の本をめくると、あの有名な偉人たちがずらり並んでいる。でも全員、なぜか真顔・キリッとした表情で固まってる。…いや、そんな顔で毎日生きてるやつ、いるか? たぶん、どこかで普通に寝坊し... -
書評
【宇宙兄弟】30代無職男の再起――どん底から「もう一度」夢を目指す理由──無職・中年・挫折。それでも、人はまた夢に向かえるのか?
「大人になった今、もう一度『夢』に本気で焦がれるやつだけ読んでいけ。」 今回は焦げ団子の大好きな漫画「宇宙兄弟」についてじっくり焦がしながら語っていきたいと思う。 アニメも3周くらい視聴、全巻持ってるガチ勢のため1記事だと語り足りないと悟っ... -
書評
【心に刺さる名言】『星の王子さま』大人に響く5つのことば
『星の王子さま』。 子どもの頃は、なんかオシャレな絵本だなーくらいで流し読みしてたくせに、大人になって読むと「うわ、今の自分に言ってるやん…」って心にズドンとくるタイプの哲学童話。 その中でも読む人の経験や年齢によって刺さり方が変わる名言が...