Xファイル シーズン1『第19話:変形(Shapes)』感想・解説|夜な夜な獣と化す者、マニトウの伝説が牙を剥く

Xファイル シーズン1 あらすじ感想ネタバレ

「銃撃したのは人間じゃない。あれは…獣だった」

──そんな言い訳、ただの言い逃れに聞こえる。

だが今回の事件、本当に“人間じゃないもの”が関わっていたのだ。

舞台はモンタナ州の保留地。

先住民の土地で、家畜が喰い荒らされ、射殺されたのは人間

しかしその背後には、代々語り継がれてきたインディアンの怪異「マニトウ」の影が…。

しかも今回の事件、Xファイルの中でも記念すべき第一号事件にルーツがあるという。

焦げ団子

土地問題・人種差別・信仰・家族の連鎖…いろんな業がぐるぐるに絡みついてて、ただのホラー回では終わらない、Xファイルらしい静かな狂気が詰まってる。

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目次

Xファイル『第19話:変形(Shapes)』ネタバレあらすじ

Xファイル シーズン1『第19話:変形(Shapes)』感想・解説|夜な夜な獣と化す者、マニトウの伝説が牙を剥く

家畜を襲った“何か”と発砲事

モンタナ州の保留地。牧場主のパーカーは、土地を巡って対立していた先住民の青年ジョーを射殺する。

しかしパーカーは、撃ったのはジョーではなく「家畜を襲っていた得体の知れない“獣”だった」と主張。

事件は単なる土地問題かと思われたが、パーカーの証言をきっかけに、モルダーは一気に興味を深める。


フーバー時代から続くXファイル第一号

調査の過程で、モルダーはある古い記録に辿り着く。

──1946年、この保留地では複数の殺人事件が発生。

警察が「獣」を射殺したものの、遺体は人間だったという。

この事件こそ、Xファイル課の「第一号資料」であり、なんとあのフーバー長官が報告書を作っていた。

以来、数年おきに同様の事件が繰り返されていた。


マニトウの伝説と、呪われた血

モルダーは地元の長老から、先住民に伝わるマニトウの話を聞かされる。

マニトウとは、他者を襲い、その魂を乗っ取って変身させる悪霊のような存在。

襲われた者は、自分でも気づかぬうちに夜ごと獣へと変化し、血に飢えて人を襲うという。

さらに、マニトウに取り憑かれた人間の子孫にも影響が及ぶとされていた…。

パーカーを殺したのは誰だ?

やがて、証言をしていたパーカー自身が何者かに襲われて殺害される。

その状況から、人間ではない存在による犯行の可能性が浮上。

捜査が進む中、モルダーたちは驚愕の事実を突き止める。

──犯人はパーカーの息子・ライル。

ジョーとの乱闘で負った傷をきっかけに、マニトウの“力”が彼に乗り移っていたのだ。

夜になると、自身の意思と無関係に変身し、人を襲っていたライル。

彼の暴走は止まらず、ついに保安官によって射殺される。


すべての始まりは“変身”だった

Xファイル第一号とされる伝説の事件。

数十年の時を経て、その呪いは再び現代によみがえった。

人間の皮をかぶった獣か、獣の皮を着た人間か。

マニトウの正体は、受け継がれてしまった恐怖そのものだった。

Xファイル『第19話:変形(Shapes)』感想・見どころ

モルダーすら戸惑う“変身”の恐怖

この回のキモは、「人間が知らぬ間に獣に変わる」という無自覚な変身ホラー

しかもそれが伝染するという設定がリアルに怖い。

モルダーはいつもなら「これはUMAだ!変異体だ!」と食いつくのに、今回ばかりは現地の伝承に直面してやや引き気味

焦げ団子

「これはUMAです!!!」って言わない回のモルダー、レア。


実はXファイル第一号事件の伏線回

物語の中心となる事件は、あのFBI創設者J・エドガー・フーバー長官がまとめたXファイル第1号資料だったという設定。

つまりこの回、Xファイル課の原点回帰エピソードなのだ。

「8年後にまた来てくれ」→ 来ない。

劇中、部族の長老(トーマス・レイン)がモルダーに言う一言:

「8年後にまた来てくれ」

それに対してモルダーの返しが、

「遠慮しときます」

──このやりとり、Xファイル史に残る投げっぱなし名セリフとして一部ファンにネタにされている。

しかも実際にその「8年後」にあたる2001年前後、モルダーは一切来ない。ガチで再訪ゼロ。

焦げ団子

いや来ないんかーい!!!!
てか8年経っても回収されないセリフってどういうことや脚本陣!!

土地問題×人種の緊張×信仰=重い

ホラーの顔をしてるけど、よく見るとテーマはガチで重い

  • 先住民の土地への侵略
  • 現代社会での文化の断絶
  • 伝統的信仰と科学捜査のズレ

など、いろんなレイヤーでズッシリくる。

しかも犯人は“悪い人”じゃない。

自分の意思と関係なく、知らぬ間に人間じゃなくなっていくんだから。

Xファイル『第19話:変形(Shapes)』まとめ

『変形(Shapes)』は、一見ただの変身ホラー。

でもその中には、人間の理屈じゃ割り切れない「信仰」や「文化の断絶」が詰まってる。

犯人が怪物に変わったから怖いんじゃない。

「自分でも知らないうちに怪物になってる」ってのが怖いんだ。

しかもそれが、自分の意志じゃどうにもならない“呪い”として受け継がれるってのが…めちゃくちゃ切ない。

正直、もうちょい掘ってくれてもよかったけど……その回収されなさもXファイルらしさ。

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