【売上33%UPの裏にあった仕掛け】欠けた板チョコがバズった理由を徹底解説|Milkaの神キャンペーン

【欠けた板チョコの謎】1ピース欠けた板チョコがバズった理由|Milkaの神マーケ戦略を解説!

え、これ……チョコ欠けてない?

ある日ヨーロッパで売られていた板チョコを開けた人たちは、全員こう思った。

だって、板チョコの“1ピース”が最初からないのだから。

「製造ミスか?」

「溶けた?割れた?」

——いや、違う。これは意図的に“欠けた状態”で売られていたチョコなのだ。

このトリッキーな企画を仕掛けたのは、ヨーロッパでは誰もが知ってるチョコブランド、

Milka(ミルカ)

紫色のパッケージに、ゆるめの牛のロゴ。

ドイツやフランスではお菓子売り場でガチの定番。

そんな大手メーカーが、「あえて1ピース欠けたチョコ」を出した理由とは?

しかも、この失われた最後のひとかけは、ある場所へ届けられる仕組みまであるという。

いったい何が目的だったのか?

なぜそんな手の込んだことをしたのか?

焦げ団子

今回は、団子的にこの「謎の欠けチョコ事件」を解説していくぞ!

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目次

Milkaとは?ヨーロッパで人気の紫のパッケージの牛チョコとは

【欠けた板チョコの謎】1ピース欠けた板チョコがバズった理由|Milkaの神マーケ戦略を解説!

まず、Milka(ミルカ)って聞いてピンとくる日本人は、ほぼいないと思う。

でも、ヨーロッパに行けばわかる。このチョコ、スーパーのお菓子コーナーで絶対に目に入るやつだ。

なんせ見た目がすごい。

  • パッケージはド派手なラベンダー色(紫)
  • のんきな牛のイラストがでーんと中央に
  • そして堂々のロゴ “Milka”

一度見たら忘れないデザイン。

このMilka、元はスイスのチョコレートメーカーとしてスタート。

今はモンデリーズ・インターナショナル(アメリカに本拠を置く世界的お菓子メーカー)傘下にあるけど、ヨーロッパではいまだに地元ブランドみたいに愛されてる。

ちなみに名前の由来は、「Milch(牛乳)+Kakao(カカオ)」=Milka(ミルカ)という合成ワード。

めちゃくちゃシンプル。

でもこのネーミングが、まさか100年以上ブランドとして残るとは……。

そして、Milkaのこだわりはアルプスのミルク。

つまり、ただの牛乳じゃない。

「アルプス山脈の大自然で育った牛のミルク使用!」と高らかに宣言してる。

ヨーロッパのチョコって苦めでビターなイメージがあるけど、Milkaはちょっと違う。

甘くて、クリーミーで、食べやすい。

ガチで子どもからお年寄りまで愛されてる系チョコなのだ。

Milkaが1ピース欠けたチョコを作った理由|仕掛けのテーマは“つながり”

2013年、フランスのMilkaがとある異色のキャンペーン「The Last Square」を始めた。

なんと、板チョコからわざと1ピースだけ欠けた商品を出荷したんだ。

で、その欠けた1ピースは——

なんと、 誰か“あなたが指定した人”に送れる という仕組み。

つまり、「自分が買ったチョコの最後の1ピースを、誰かにプレゼントする」ってこと。

これだけ聞くとただの粋な演出っぽいけど、ここにマーケティングの巧妙な設計が詰まってる。

  • まず、「1ピース分、欠けている」という違和感が消費者の注意を引く
  • 次に、「それを誰かに贈れる」という体験で感情的なつながりが生まれる
  • さらに、贈られた側も「なにこれ!?」ってなってブランドの話題が二次拡散する

そう、これはただのギミックじゃなくて、“愛とシェア”をテーマにしたブランド体験だった。

実際のプロモーションでは、板チョコについてるコードを専用サイトに入力すると、欠けた1ピースをMilkaがパープルの箱に入れて郵送してくれるというシステムだったらしい。

これがもう、フランスで大バズリ。

しかもSNS全盛期にこの仕掛け。そりゃ拡散する。

焦げ団子

1ピース欠けてるのに、逆に「完全体」に見えるのズルすぎんか?

チョコが欠けてるのに好感度爆上がり!?常識を覆したMilkaのマーケ戦略

【欠けた板チョコの謎】1ピース欠けた板チョコがバズった理由|Milkaの神マーケ戦略を解説!

まず大前提として、チョコレートに限らず商品って「完成品」であることが命なんだよな。

きれいな包装、整った四角、欠けひとつないパーフェクトな姿。

そういう完璧さが、高品質である証だった。

でもMilkaはそれをまるごと裏切ってきた。

1ピース足りない板チョコなんて、普通に考えたら「不良品」。

「え?足りてないやん」ってクレームものだ。

だけどMilkaは、その“欠け”をストーリーに変えた。


たとえばあなたの元に、1ピースだけのMilkaチョコが届いたとする。

箱にはこう書いてある。

「このチョコは、あなたが最後のピースだから、まだ完成していません。」

この言葉は、「あなたがいることで、世界が完成する」っていう意味の愛情表現。

恋人でも、家族でも、友人でもいい。

「あなたの存在が私にとって特別だよ」っていうのを、欠けたチョコというユニークな形で伝えるわけ。

焦げ団子

なにそれロマンチックすぎて溶ける。

しかもこれ、ただのキャッチコピーだけじゃなくて、ほんとに欠けた状態で売ってる。

で、欠けたピースは? ってなると、ちゃんと箱の中に小さな文字が入っていて、専用サイトにそのコードを入力すると、その欠けたピースを誰かに贈れるようになっている。

つまり、チョコは「贈る前提」で作られてる。

足りないのは不良じゃなくて、“余白”なんだよな。

そう考えると、このキャンペーンって商品自体に「感情」と「関係性」を埋め込んでるんだよ。

食べるものじゃなくて、贈るもの。

これって、パッケージとか広告じゃなく、チョコそのものがメッセージになってるってことでしょ? そりゃすごいわ。

これは 広告代理店Buzzman(バズマン) が企画し、かなり話題になったキャンペーンだった。

【反響とバズの全貌】たった1ピースがSNSで話題になった理由とは?

この「The Last Square」キャンペーン、仕掛けたのはフランス・ドイツ市場だけだったにもかかわらず、瞬く間に世界中に広がった。

広告・マーケティング界隈では「伝説的事例」として今も語られている。

何がそんなに人の心を掴んだのか?実は、数字が裏付けている。

Milkaはこのキャンペーンで専用マイクロサイトに 80万件以上の訪問 を記録し、送付された「最後の1ピース」は 50万件以上 に上るという報告もある。

そして、プレス掲載数は117か国・700件超、広告価値だけで130万ユーロ相当というデータも。

更に、WARCのケーススタディによれば、売上が33%増という報告まで出ており、ブランドイメージだけでなくビジネス成果としても実を結んでいた。 

この数字だけでも「ただ遊びで欠けさせた」わけじゃないことが読み取れる。

要するにこのキャンペーンは、ただ「チョコが欠けてる」っていう視覚的な違和感から始まり、その違和感を「誰かへの贈り物」という感情体験へと昇華させた。

製品そのものを広告に仕立て、消費者を参加者に変えたその手法が、新しいマーケティングの金字塔を打ち立てたわけだ。

焦げ団子

たった1ピースの欠けが、こんなにも世界中の心を満たすなんてな……

Milka商品・関連チョコレートはこちら

あの欠けチョコはその後どうなった?似たキャンペーンと時代への影響も紹介

Milkaの「The Last Square」は、単なる単発企画じゃ終わらなかった。

その後、各国の広告代理店やメーカーがこぞって「物理的に“欠け”をつくる演出」をパク……インスパイアしはじめたんだよな。

たとえば、あえて欠けた状態のパズルを売るとか、開けないと中身が完成しないパッケージ、送られてはじめて意味がわかるギフトカード。

こういう受け手がいて完成する形式のキャンペーンが一時期ちょっとしたブームになった。

中でも団子的に印象的だったのは、ドイツであった「見えないチョコ」キャンペーン。

チョコの形はそのままだけど、パッケージに一切何も書かれていない。どの味かわからない。誰かに贈る前提で、メッセージを書いて初めて完成する——ってやつ。

あれも、完全に「The Last Square」の文脈の延長線上だったと思う。

じゃあ今の時代、こういうキャンペーンはどうなるのか?

結論:むしろ、今こそ必要かもしれない。

SNS時代って、なんでも過剰になりがちじゃん。

バズらせようとしてド派手にしすぎて、逆にスルーされたり、炎上したり。

でもMilkaのこの企画って、むしろ足りないことの価値を見せてくれた

「欠けている」って、ネガティブなようでいて、「余白」「優しさ」「贈るという行為」に変換できる。

情報も物も過剰なこの時代だからこそ、こういうシンプルだけど刺さる仕掛けが、改めて心に残るんだろうな。

まとめ:たった1ピース欠けてるだけで、全部違って見えるって話

Milkaの「The Last Square」キャンペーンは、ただの欠けた板チョコじゃなかった。

そこには、「誰かに届ける」という人とのつながりと、「あなたがいるから完成する」というメッセージ性が詰まっていた。

企業の広告って言うと、派手に目立ってなんぼみたいなイメージあるけど、この企画はむしろ「欠けてる」ことで注目を集めたのがすごい。

しかもその欠けた部分は、物理的に“あなたが贈ることで完成する”っていう、めちゃくちゃロマンチックでよくできた設計。

焦げ団子

「足りない」って、こんなに美しくなるんだな。

なんでも満たされてる時代だからこそ、わざと“欠け”を残しておくことで、そこに人の気持ちが流れ込む余白が生まれる。

広告の話だけど、人生もそうかもな。

というわけで、今回はヨーロッパのチョコブランド・Milkaが仕掛けた1ピース欠けた板チョコの意味と、そのマーケティングの妙について語ってみたぞ!

またこういうエモい海外キャンペーン見つけたら、団子的に深掘りしていく予定!

チョコ食べながら、君もぜひ足りないものの美しさを味わってくれ。

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