Xファイル シーズン1『第16話:再生(Young at Heart)』感想・解説|若返り実験とモルダーの過去が交錯する回

Xファイル シーズン1 あらすじ感想ネタバレ

Xファイル第16話『再生(Young at Heart)

タイトルからして意味深なこの回、テーマはズバリ「老い」と「再生」。

でも蓋を開けてみたら、「モルダーの因縁の相手が生きてた」「しかも再生医療で若返ってた」という、まさかの超人系サスペンスだった。

この回のポイントは、いつもの未知の存在じゃなくて、かつての敵という、モルダー個人にとってのXファイルになってるところ。

ちょっとB級ホラー感のある演出もありつつ、命の延命というテーマには、現代的なリアルさもある。

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主要キャラクター紹介

⚪︎👨‍💼 フォックス・モルダー
FBI捜査官。超常現象やUFOに強い関心を持つ「信じる者」。頭脳明晰で観察眼は鋭い。

⚪︎👩‍🔬 ダナ・スカリー
FBI捜査官。モルダーの相棒。医学の博士号を持ち、科学的なアプローチで事件に挑む「疑う者」。

⚪︎🧓 ジョン・バーネット
死んだはずが若返って蘇るというホラー展開の張本人。過去の恨みでモルダーを追い詰め、復讐に燃える異形の男。

⚪︎🧬 リドリー医師(元刑務所の医師)
マッドサイエンティスト枠。再生医療のため囚人を使って人体実験してた狂気の天才。

⚪︎🧑‍✈️レジー・パデュー
モルダーの理解ある上司枠。登場したと思ったらまさかの退場。「出てきたと思ったらすぐ死ぬ」Xファイルあるある発動キャラ。

⚪︎📂 Xファイル課
FBIの中で「超常現象事件」を扱う部署。組織内では冷遇されがち。

今回紹介するお話が載ってるブルーレイはこちら

目次

Xファイル『第16話:再生(Young at Heart)』ネタバレあらすじ

Xファイルシーズン1『第16話:再生(Young at Heart)』感想・解説|若返り実験とモルダーの過去が交錯する回

残されたメッセージ、それは死んだはずの男のものだった

銀行強盗事件の現場に残されていたのは、かつてモルダーが逮捕した凶悪犯バーネットの筆跡だった。

だがバーネットは、すでに4年前に刑務所で死亡したはず。

FBIは当然「誰かのなりすまし」と判断。

でもモルダーは断言する。

あれは、バーネットだ。間違いない


若返り実験と人体改造の闇

調査が進むにつれ明らかになったのは、かつてバーネットが収監されていた刑務所で、リドリー医師が若返りの人体実験を行っていたという過去。

彼は倫理違反で医師免許を剥奪されていたが、研究を続け、バーネットの肉体を再生・若返らせることに成功していた。

しかもバーネットは、その研究資料を奪って逃走していた…。


バーネットの目的は研究資料とモルダーへの復讐

政府はその資料を取り戻すため、水面下でバーネットと交渉していた。

だがバーネットにはもう一つ目的があった――

モルダーへの復讐。

自分を裏切ったモルダーに、精神的にも肉体的にもダメージを与えるため、次の標的に選んだのは、スカリーだった。


モルダー、再び引き金を引く

バーネットはスカリーの命を狙うが、最終的にモルダーが自らの手でバーネットを撃ち、因縁に終止符を打つ

しかし残された謎――リドリーの研究資料の行方は、ついに明らかにならなかった。

Xファイル『第16話:再生(Young at Heart)』感想・見どころ

Xファイルシーズン1『第16話:再生(Young at Heart)』感想・解説|若返り実験とモルダーの過去が交錯する回

新キャラが出たと思ったら即退場!レジー先輩の運命…

序盤で登場するFBI時代のモルダーの上司・レジー。

こいつがめちゃくちゃ理解あるし、部下想いのええ人感がにじみ出てて、「おっ、この人、今後も出るかも!?」って思ったその瞬間――

撃たれました(無情)

焦げ団子

これぞ、Xファイル初期名物「感じのいい新キャラ、だいたい即死」。
今回もしっかり法則発動してて、逆に安心するやつ。


若返ったバーネット、その裏にいた狂気の科学者

再登場したバーネットも不気味だけど、本当に怖いのは、その若返りを支えたリドリー医師の存在。

医師免許剥奪後も、囚人相手に勝手に人体実験を継続。

「科学のためなら倫理はいらん」っていう、クラシックかつド直球なマッドサイエンティストぶり。

私の理論が正しいと証明された…問題なのは、それが受け入れられない世界の方だ

みたいなテンプレ台詞すら似合いそうなタイプ。

人間の老いへの執着と科学暴走の危うさがにじみ出ててゾッとする。


モルダーの「規則を破る理由」がここにある

モルダーってさ、Xファイルの中でも屈指の「命令無視野郎」じゃん?

勝手に捜査するし、上司の指示ガン無視だし、スカリーも手を焼いてる。

でも今回描かれてるのはその根っこ。

若い頃、FBIの規則に忠実に従ったことで、仲間の命が奪われたという「消せない後悔」を背負ってる。

だからこそモルダーは今、「正しさよりも、救える命を優先する」という行動原理を選んでるんだよ。

焦げ団子

つまりこれは「規則を破るキャラ」じゃなくて、
「過去の自分を超えようとするキャラ」なんだよな。

Xファイルの世界観って、非常識なほど突っ走るモルダーと現実的なスカリーの対比でできてるけど、そのモルダーの非常識が、ちゃんと過去の痛みから来てるってわかるのがこの回の凄さ。

焦げ団子的・制作背景まとめ|『第16話:再生(Young at Heart)』

実はモルダーの「過去掘り下げ回」だった

このエピソードは、シーズン1で初めてモルダーの過去をしっかり描いた回

それまで彼は「UFOオタク」「真実を追う変人」って感じだったけど、この回でようやく彼の「信念」や「心の傷」が明かされた。

モルダーがなぜ命令無視をしまくるのか?

なぜ一人で突っ走るのか?

その理由の原点がこの『再生』で描かれてるわけ。


実験テーマは「若返りと再生」→ サラマンダー細胞は脚本上のモチーフ

バーネットの若返りに使われたのが「サンショウウオの細胞」=再生能力の象徴。

これは脚本の時点から、人間が触れてはいけない再生医療の領域を示すモチーフとして使われてた。

当時の90年代前半って、「臓器移植」「遺伝子操作」とかが世間的にも注目され始めてて、この回もそれに絡めた倫理なき科学への警鐘がベースにある。


リドリー医師のキャラ設定=典型的マッドサイエンティスト

脚本上、リドリー医師は「狂気の天才」そのもの。

倫理を無視して再生医療に突き進み、囚人を実験台にした過去があり、科学の暴走を象徴するようなキャラクターだ。

実はこのキャラ、古典SFや80年代ホラーに出てくるマッドサイエンティスト像をオマージュしてると言われてる。

焦げ団子

こういう孤高の悪役って、当時のアメリカドラマではわりと定番。


タイトル『Young at Heart』は皮肉と哀しみを込めたダブルミーニング

直訳すると「心は若く」。

でもバーネットは若返った肉体を手に入れながら、その心は「復讐」と「執着」に囚われたままだった。

焦げ団子

見た目は若返っても、心は永遠に歪んだまま。
それがこのタイトルの皮肉。

同時に、モルダーがあの時の自分と向き合って前に進む回でもあるから、彼のほうが本当の意味で「Young at Heart(心は若く)」だったのかもしれない。

まとめ|Xファイル第16話『再生(Young at Heart)』

『再生』は、単なる「若返りSFホラー」なんかじゃない。

これは、モルダーという人間の過去と後悔に真正面から切り込んだ、静かに熱い回だった。

若い頃、正義を守った代わりに仲間を失った。

その正しさの代償が、何年もの時を超えて、異形の姿でモルダーの前に蘇ってくる

焦げ団子

自分を恨む誰かが、生き返って復讐しに来るなんて、ホラーすぎるだろ。

今回モルダーが引き金を引いたのは、敵を倒すためだけじゃない。

それはたぶん、「あのとき撃てなかった自分」との決別でもあったんだと思う。

Xファイルの中でも、こういう静かな内面回があるのがとても良い。

真実を追う物語でありながら、こうしてキャラの傷跡と向き合う時間があるのが、やっぱXファイルの深みなんだよな。

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