Xファイル『第六話:シャドウ』感想レビュー|ポルターガイストと企業陰謀、守られる女の自立

Xファイル シーズン1 あらすじ感想ネタバレ

X-ファイル シーズン1Blu-ray

Xファイル『第一話:序章(Pilot)』感想レビュー|若きモルダーとスカリー、衝撃の出会い

『Xファイル』シーズン1第6話のタイトルは――『シャドウ(Shadows)』。

舞台はフィラデルフィア。とある女性秘書が強盗に襲われるが、不可解な目に見えない力によって犯人が逆に殺されるという事件が発生する。

警察は説明不能、FBIが調査に乗り出す。

事件の背後には彼女が勤める会社のスキャンダル、そしてすでに死んだはずの上司の影がちらついていた。

焦げ団子

今度は守護霊の話か•••

主要キャラクター紹介

⚪︎👨‍💼 フォックス・モルダー
FBI捜査官。超常現象やUFOに強い関心を持つ「信じる者」。頭脳明晰で観察眼は鋭い。

⚪︎👩‍🔬 ダナ・スカリー
FBI捜査官。モルダーの相棒。医学の博士号を持ち、科学的なアプローチで事件に挑む「疑う者」。

⚪︎👩 ローレン・カイト
中堅社員の秘書。上司が殺されて以来、不可解な現象に巻き込まれる。ポルターガイスト的な力に守られているが、それが逆に恐怖の元凶に。

⚪︎👨 ハワード・グレイブス
ローレンの上司。すでに亡くなっているが、死後も彼女を守っている(?)。幽霊なのか単なる心理現象なのか曖昧で、その辺がこの回の味。

⚪︎🏢 ロバート・ドールンド
会社の現・実権者。企業スキャンダルの渦中にいる。

⚪︎🕴️ ディープ・スロート
モルダーに接触してくる謎の男。政府の機密を知っているらしいが、何を企んでるのかは一切不明。

⚪︎📂 Xファイル課
FBIの中で「超常現象事件」を扱う部署。組織内では冷遇されがち。

目次

Xファイル『第六話:シャドウ(Shadows)』ネタバレあらすじ

Xファイル『第六話:シャドウ』感想レビュー|ポルターガイストと企業陰謀、守られる女の自立

不可解な殺人事件

フィラデルフィアで女性秘書ローレンが強盗に襲われる。

だが犯人二人は見えない力に投げ飛ばされ、首をへし折られて死亡。

ローレンは無傷で生還する。現場には説明不能な超常現象の痕跡が残され、FBIに回されることに。

モルダーとスカリーが調査を開始する。

死んだ上司の影

ローレンは最近、勤め先の会社で不正を告発しようとしていた矢先、尊敬する上司ハワードが突然死したばかりだった。

モルダーは「彼女を守っているのは幽霊=ハワードの霊だ」と推理するが、スカリーは「ただの精神的ストレスが引き起こした現象」と懐疑的。

焦げ団子

モルダーはすぐ幽霊認定、スカリーはすぐ医学書持ち出す。もはや様式美

ポルターガイスト現象

調査を進める中で、ローレンの周囲では次々と怪奇現象が起きる。

電話が勝手に鳴る、机が揺れる、物が宙に舞う――完全にポルターガイスト状態。

スカリーは「トリックか偶然」と説明するが、モルダーは「霊が彼女を守っている」と譲らない。

企業のスキャンダル

やがて明らかになるのは、ローレンの勤める企業が国際的なテロ組織に武器を横流ししていたという事実。

ハワードはそれを知り告発しようとしたが、消されてしまった可能性が浮上する。

ローレンも同じく命を狙われ、再び“見えない力”に助けられる。

焦げ団子

ポルターガイストと武器密輸のコラボって欲張りすぎィ!!

クライマックスと余韻

最後はローレンが勇気を出して不正を告発。

彼女を守る見えない力は、使命を果たしたかのように消えていく。

モルダーは「やはり霊が存在した」と満足げに呟き、スカリーは「証拠は残ってない」とクールに返す。

結局、真実は闇の中。だがローレンは確かに守られていた――そんな余韻を残して幕を閉じる。

Xファイル『第六話:シャドウ(Shadows)』感想・見どころ

幽霊かポルターガイストか――二つの解釈

この回の面白さは「霊が守っていたのか」「彼女の無意識が超常現象を引き起こしたのか」、二つの解釈が並行して描かれるところ。

モルダーはすぐ「死んだ上司の霊が助けてる」と言い、スカリーは「心因性ポルターガイストだ」と冷静に切る。

結論が出ないからこそ、視聴者も真実はどこにあるのかと揺さぶられる。

ローレンの人間ドラマ

ローレンと上司ハワードの関係はただの職場の上司じゃなくて、彼女にとっては支えであり、尊敬する存在だった。

ハワードの死後も「彼が私を守ってる」と信じられるほど強い絆があった。

また、彼女は企業の不正を知っていて告発したいけど、恐怖とプレッシャーで動けない。会社からも狙われ、警察やFBIからも疑われる。

それが原因で彼女は職場でも孤立してしまう。

クライマックスで彼女が勇気を出して不正を告発し、暴いた瞬間、ポルターガイスト(あるいは霊)が消える。

ここって「幽霊が事件を解決した」んじゃなく、「彼女が自分の足で立ち上がったから、もう助けはいらない」って象徴にも読める。

焦げ団子

霊も上司も、最後は彼女を自立させるために一歩引いたんだな

つまり幽霊の物語でありながら、実は“ローレンが自立する人間ドラマ”になってるんだよな。

90年代ドラマの味:ホラー+社会派

机が揺れたり、電話が勝手に鳴ったりする演出はチープだけど、それが逆に90年代の味。

しかも背景には「企業が武器をテロ組織に横流し」という社会派要素まで入っている。

ホラーと社会批判を一緒くたにする雑多さが、逆にXファイルのらしさになってる。

焦げ団子

ホラー弁当を頼んだら、勝手に政治ネタの漬物までついてきた

モルダーの正論とスカリーの現実感

「解明してほしい」と呼ばれたのに何も教えない関係者に、モルダーが「内密にしてるから解明できないんじゃ?」と正論を叩き込むシーンは痛快。

スカリーは「証拠がなければ意味がない」と冷静に返し、二人のスタンスの違いが際立つ。

FBIコンビの不死身伝説スタート

派手な車の事故に巻き込まれても、モルダーとスカリーはピンピンして現場を走り回る。

後のシリーズでも繰り返されるFBIコンビ不死身伝説の序章みたいなシーンだ。

焦げ団子

銃で撃たれても爆発しても、こいつらは絶対死なない

制作背景

制作陣は「幽霊の正体は科学で説明できるか?」をテーマに、当時流行っていた超常現象ブーム(心霊写真とかスプーン曲げとか)をドラマに落とし込んだ。

ポルターガイスト演出には、ワイヤーアクションと物理的な仕掛け(家具が飛ぶ・手が動く)を多用していて、CGはほぼ未使用。

焦げ団子

つまり、めっちゃ現場が大変だった回。

Xファイル『第六話:シャドウ(Shadows)』団子的まとめ

『シャドウ』は一見ポルターガイスト回に見えるけど、実はローレンという女性の人間ドラマを描いたエピソードだ。

尊敬する上司を失い、会社の不正を知って怯えながらも、最後には自分で勇気を出して告発する。

その過程で守ってくれていた力が消えるのは、彼女がもう一人で歩き出せるようになった証だ。

もちろんXファイルらしいホラー描写や企業陰謀も健在。

机が揺れ、電話が鳴り、銃撃や車クラッシュがあってもモルダーとスカリーは無傷で生還。

焦げ団子

不死身伝説の幕開けも含めて、いかにも90年代な雑多感が楽しい。

幽霊?ポルターガイスト?その答えより、守られる女が自立する話として観ると味わい深い一話。

地味回扱いされがちだけど、視点を変えれば実はめちゃ濃いドラマになってる。

Xファイル:次回のお話はこちら

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