なぜ人は他人の“やらかし”が大好きなのか?炎上社会と進化論の関係を団子的に解剖【歴史コラムシリーズ②】

目次

体調不良と炎上ニュース:人の不幸は蜜の味?

今日は体調が悪くて会社を休み、家でひたすらゴロゴロしていた。

正直「やる気ゼロ」でスマホをいじっていたら、
またSNSのトレンドに“炎上”が上がっているのを見かけた。

○○が不祥事、△△の不倫疑惑、××がまた何かやらかした。

ここ最近、毎日のように誰かが炎上している。

他人の不幸は蜜の味?

「他人の失敗」って、なんでこんなにみんなの大好物なんだろう。

人はみな「最新の炎上ネタ」を追いかけ
気づけば、正義感でも批判でもなく、ただのエンタメとして消費している。

……でも、これって本当に現代だけの現象なのだろうか。

人は昔から誰かのやらかしが大好きだったんじゃないか?


■関連書籍

炎上とクチコミの経済学/山口 真一 (著) 
→ 炎上とバズはなぜ起こる?「ネットで祭りが発生する仕組み」を経済と心理から解説。

“やらかし”が井戸端会議で完結してた平和な村

想像してみてほしい。

もし石器時代や、昔の村社会にSNSがあったらたぶん
昨日ウホノスケがマンモス狩りで盛大にコケた

あそこの嫁が火の番忘れて大騒ぎ


そんなやらかしが話題になっていたはず。

でも、そのネタは村の井戸端会議で盛り上がって、1週間もすれば誰も覚えていない。

失敗した当人はちょっとからかわれて終わり。

「ミスはみんなの話題」だけど、村の外まで広がることもないし、
よほどの大事件でなければ“晒し者”になり続けることもない。

当時の人間関係は狭い分、噂はすぐ消える。

「やらかし」は、あくまで日々のスパイス程度だったはずだ。
今みたいに永久保存&大炎上なんてことは絶対なかった。

炎上は秒速拡散――やらかしが消費される社会

それが現代になると、世界は一変。
ほんの些細なやらかしが、SNSやニュースを通じて、
秒速で全国、(場合によっては世界中)に拡散する

「芸能人の不倫」や「インフルエンサーの暴言」はもちろん、
一般人のやらかしだって一瞬でバズってしまう。

団子自身、正直どこの誰が何で炎上しているのか、全部は追いきれない。

毎日のように新しい“炎上ネタ”が生まれ、みんながそれを消費していく


怒り、笑い、叩き、擁護――

気づけば当事者も視聴者も、その一件が過ぎればすぐ別のネタに飛びつく。

「やらかしバズ」は、今や社会の日常風景だ。

石器時代のウホノスケが見たら腰を抜かすレベルのスピードと規模。

もはや誰がやらかしても不思議じゃない世界になった

なぜ人は失敗に群がる?「やらかし監視本能」の正体

でも、そもそも人間はなぜここまで“他人のやらかし”が気になるのか?

進化心理学的には、「他人の失敗=自分の生存への教訓」だったからと言われている。

たとえば石器時代、「マンモス狩りでこけて死んだ奴がいる」と知れば、
次から「俺もあそこ気をつけよう」と学べる。


「失敗情報」を村全体で共有することが、全員の生存率を上げる本能として組み込まれていたのだ。

だからミスをした対象は、みんなで監視&叩いて排除し、
「こういうヘマはするなよ」と集団にインストールしていた。


現代でもSNSで炎上が盛り上がるのは、この監視&排除本能がそのまま残っているから。
ただし今は、実生活の生存リスクとほぼ無関係な
エンタメ炎上にまでその本能を発動している。


「見物するだけ」

「ストレス解消として叩くだけ」


ストレス社会と進化の副作用で余計タチが悪くなっているのかもしれない。

【設計ミス】SNSと現代人の“進化バグ”

でも冷静に考えれば、
進化は「せいぜい村の中で“やらかし”を共有する」までしか想定していなかったはずだ。

インターネットとSNSが登場してから、
個人の失敗が一瞬で全世界に広がるなんて想定外の進化のバグ。

今の我々は石器時代仕様の脳みそで超ハイスピードな情報社会を生き抜いている。

やらかす側も、拡散する側も
みんな「本来のキャパ超え」の状況に巻き込まれているわけだ。


本当は全員が被害者。

ミスした方も、炎上を消費し続ける方も、
結局「進化バグ」に振り回されてるだけなのかもしれない。

今日も誰かがバズる、明日は我が身。団子的教訓

SNS時代、やらかしゼロで生きるなんて無理ゲーだ。
誰だって一歩間違えれば、明日は自分が炎上。

人間は完璧じゃない。

ふとした不注意な言動や行動がネタになる。

だからといって他人を叩きまくるのも、結局自分に返ってくる。


「石器時代の村人」みたいに、たまにはやらかした奴を笑ってみんなの教訓にして終わり。

そんな緩さも大事にしたい。

団子も今日は布団の中で、「自分は平和な傍観者」気分で炎上を眺めてるけど、
いつか自分がやらかしバズの主役になる日もあるかもしれない。

その時は、「ま、人生いろいろあるよな」くらいの気持ちで流してやってほしい。

現代社会で無傷のまま生きるのは不可能。

やらかしても、消費されても、最後は笑い飛ばして
また次のネタにいけばいい。(さて、次にバズるのは…誰だ?)


■関連書籍

炎上とクチコミの経済学/山口 真一 (著) 
→ 炎上とバズはなぜ起こる?「ネットで祭りが発生する仕組み」を経済と心理から解説。

他人を非難してばかりいる人たち 心理学が解明する「叩き」の正体/岩波 明 (著)
→ 炎上やネット叩きの精神構造を、心理学の視点で深堀り。自分も他人も冷静に見れるようになる。

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