「特急」「急行」「快速」「通勤快速」。
子どもの頃は「言葉が派手な順に速い」と思ってたし、社会人になっても何となく使い分けてたけど、ぶっちゃけ違いを説明しろと言われたら詰む。
先日、電車の案内板で「通勤快速 通過」「快速 停車」って出てて、「は!?通勤快速のほうが止まらないの!?」って混乱した。
しかも調べてみたら、鉄道会社によって定義がバラバラ。
この記事では、そんな知ってるようで知らない鉄道用語の違いを、焦げ団子的な視点で、ゆるっと・でもちゃんと解説していきます。
※この記事は「鉄道ガチ勢」向けではなく、「電車よく乗るけど詳しくは知らない」人向けの雑学記事です。
厳密な分類や地域差はあえてザックリまとめています。ご了承ください。(※2025年9月時点での情報をもとにしています)

「それはちょっと違うよ!」というご指摘があれば、お手柔らかにお願いします!
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鉄道の知識を深めたい方へ


「特急」「急行」「快速」「通勤快速」ってどんなもん?


電車に乗るとよく見る「特急」「急行」「快速」「通勤快速」――。
聞いたことはあるけど、実際どれがどう違うのか説明しろって言われたら…正直、ちょっと困る。
でも調べてみると、どうやら「この名前ならこう!」っていう全国共通ルールはないらしい。
鉄道会社ごとにバラバラで、「急行=遅い」みたいな話もあれば、「快速=最強」みたいな路線もある。
ここでは、あくまで一般的な傾向としてそれぞれの種別をザックリ紹介していく。



そういやなんとなくでしか判別してこなかったな
特急(とっきゅう)
- 速さ:◎
- 料金:有料が多いけど無料もある
- 目的:遠くへ行く・乗り心地重視
「特急」は、基本的に長距離移動用。
停車駅がかなり少なく、移動時間をガッツリ短縮してくれる。
有料の特急は、別途「特急券」が必要。
例えば成田エクスプレスや踊り子(JR)、ラピート(南海)などがそれ。
でも私鉄には無料で乗れる特急もあって、阪急・京阪・西鉄なんかは「特急なのに普通運賃でOK」が当たり前。



「速いけど課金いる?乗っていいやつ?」って毎回迷うヤツ
急行(きゅうこう)
- 速さ:◯(でも中間ポジション)
- 料金:基本は無料(昔は有料もあった)
- 目的:わりと止まりつつも、各停よりは早い
昔は急行っていうと「長距離列車の定番」だったけど、今ではそのポジションを快速と特急に取られて、JRでは絶滅寸前。(実際、定期急行列車は2021年に消滅した)
ただし私鉄では現役バリバリ。
東急、小田急、京王、阪急、京阪、近鉄、南海…どこも急行ある。
むしろ「普通と急行しか乗ったことない」人も多いくらい、生活に根づいてる。



私鉄じゃ主力。でも特別感はゼロ。むしろ地元の友。
快速(かいそく)
- 速さ:◯〜◎(各停よりは上、でも内容はピンキリ)
- 料金:無料がほとんど
- 目的:日常使いで“ちょっと早いやつ”ポジション
快速は「各駅停車の進化版」みたいな存在。
少しだけ止まる駅を減らして、通勤通学を時短してくれる。
路線によっては主力(中央線快速とか)、逆に空気レベルの存在感のとこもある(路線によりけり)。
JR西日本の「新快速」は、快速界のラスボス。
速すぎて「特急いらん」ってなるレベル。



「止まらない」って言われるけど、止まる駅多いこともある。
通勤快速(つうきんかいそく)
- 速さ:???(路線によりすぎ)
- 料金:ふつう無料
- 目的:朝夕のラッシュ時間に合わせた“特別快速”
名前だけ見ると「通勤者の味方っぽい」けど、そうとは限らない。
例えば中央線の通勤快速は、通常の快速より停車駅が少なくて、逆に通勤客を置いてくパターン。
「通勤」って名前のわりに、止まってくれない。誰の味方?
一方、私鉄では「通勤準急」「通勤特急」などもあるけど、内容はバラバラで、「名前変えただけで準急と同じ」「停車駅多めにして混雑対策」みたいなケースも多い。
要するに、通勤という言葉はあくまでダイヤ上の分類であって、速さや利便性を保証してくれるわけではない。



名前が通勤ってだけで信用したら置いてかれる。
電車の種別って、「名前が派手な方が速そう」って思いがちだけど、実際は全然そんなことない。
しかも路線ごとに定義がバラバラ。
急行が遅い路線もあれば、快速が空気の路線もある。
本当に大事なのは、「この電車、あなたの目的地に止まるのか?」
それだけ。名前は信用しすぎるな。
次の章ではちょっとマニアックな電車の区分を紹介していくぞ!
なんなんだその名前は!?マニアックすぎる謎種別の世界


「特急」「急行」「快速」「通勤快速」――
ここまではまだわかる。なんとなく、身近。
……でも、世の中にはもっと意味不明な名前の電車が、平然と走っている。
快速急行
「快速」と「急行」、どっちが速いんだ問題にさらに追い打ちをかけてくるのが、この「快速急行」。
近鉄や小田急などで使われていて、意味としては「急行より速いけど、特急じゃない」ポジション。
一応、急行よりも停車駅が少ない=より速いということになっている。
とはいえ、鉄道に詳しくない人からすると、「快速と急行、両方名乗ってるのに特急じゃないの?」「てか、どっちの格が上なの?」と疑問しか残らない。
名前のインパクトに中身がついてきてない代表例。



急行の中の快速なのか、快速の中の急行なのか
区間急行・区間快速
「区間」という言葉がつく種別は、ある区間だけ種別を適用する電車を指す。
たとえば「区間急行」なら、最初の数駅は急行運転(通過駅あり)だけど、途中からは各駅停車に切り替わるパターン。
一方で、「区間快速」は途中まで快速、あとは普通ということも多い。
見た目には快速っぽいけど、実際は途中から各駅に止まる。
つまり、前半だけ頑張って、後半で息切れするタイプの電車。
区間急行は京王や平日朝の西武線で、区間快速は中央線・西日本なら学研都市線などで使われている。



前半だけ急ぐタイプ。後半にやる気をなくすのやめてくれ。
通勤特急・通勤急行・通勤準急
通勤ラッシュの時間帯にだけ走る特別列車で、その名の通り「通勤」に特化したダイヤ設定になっている……が、これも内容はバラバラ。
たとえば、京王や京阪の「通勤特急」は、通常の特急より停車駅が多いこともあるし、西武や阪急の「通勤準急」も、実質ふつうの準急とあまり差がない。
小田急や阪急、京王などがこの“通勤〇〇”系の種別を使っていて、鉄道会社ごとに内容がまったく違うのが特徴。
つまり、特急や急行と名乗ってはいるが、期待しすぎると拍子抜けすることもある。



名前が立派なだけで、だいたい準急の同僚ポジ。
特別快速・ライナー・ウイング号などの特別感系
さらに意味が曖昧になってくるのが「特別快速」や「○○ライナー」「○○ウイング」などの特別感あふれる名前たち。
「特別快速」は中央線や常磐線、武蔵野線などで見られ、一応「快速よりも停車駅が少ない」という位置づけではあるけれど、実際には快速とあまり差がないことも多い。
「ライナー」系は、たとえばJRの「湘南ライナー」や、東急の「Q SEAT(有料座席サービス)」などが代表的で、指定席制や定員制で、ちょっとだけ有料だけど座れるというのがポイント。
そして「ウイング号」(京急の「モーニング・イブニングウィング」)に至っては、もはやノリと愛称で押し切ってるタイプの命名。
電車の名前って、長くなればなるほど信用できない。
なんかすごそうな名前ついてても、乗ってみたら普通の急行だったり、無料っぽいのにちょい課金必要だったり、各駅停車に変身したりする。
結局、「止まる駅を見る」「料金を見る」「アプリで確認する」が最強。



名前は参考程度にしとけ。
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まとめ|結局、止まる駅かどうかがすべて説


ここまで「特急」「急行」「快速」「通勤快速」…
さらには「快速急行」「区間準急」「通勤特急」みたいな名前まで見てきたわけだが――
特急だからって有料とは限らないし、
急行のくせに各停とほぼ同じ駅に止まるものもある。
通勤って名前ついてても、通勤客を全力で置いていく電車だってある。
しかも、鉄道会社によって使ってる名前も定義もバラバラ。
「この路線で急行って言ったらあれのこと」っていうローカルルールの塊なのだ。
つまり、乗る側が名前で判断しようとすると、普通に罠にハマる。
でも、それって当たり前の話かもしれない。
日常的に電車を使っている人たちは、結局こうやって判断してる。
「この電車、止まる?」
「座れる?」
「課金いる?」
その3点でOK。名前はあくまで“演出”だと思っておけばいい。
電車は止まる駅こそが中身。看板より中身。
止まる駅さえ分かってれば、通勤特急だろうが快速急行だろうが関係ない。
今日も、名前がカッコいい電車に振り回されながら、私たちは目的地に向かう。
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