Amazonプライム会員登録でお得に視聴!

空港って、なんかワクワクしない?
特に用がなくても、スーツケース引いてる人とかアナウンスの声とか聞いてると、「ああ、世界って今も動いてるな…」って気分になる。
どこかへ旅立つ人、誰かを待ってる人。
それぞれの物語が、行き交ってる。
団子は大阪にいた頃、よく関西空港を散歩してた。
海に突き出たあの広いフロアに立つと、「この場所から、世界に繋がってるんだな」って感じがして、飛行機に乗る予定がなくても、自分までどこかへ向かってる気分になれた。

空港の雰囲気が好きなんだよな。
そんな団子が昔、タイトルだけで惹かれて観た映画がある。
『ターミナル』――空港で生活する男の話。
最初は「いやいや、そんなやつおるか」ってツッコみながら観てたけど、気づいたら笑って泣いてた。
空港という通過点に、人生をまるごと足止めされた男の、小さくて優しくて、ときどき悔しい物語。
Amazonプライム会員登録でお得に視聴!
この作品、今ならアマプラで配信中!
まだプライム入ってない人は、無料体験で観られるうちにどうぞ!


【関連記事】他のスピルバーグ作品のレビューはこちら!


映画『ターミナル』ネタバレあらすじ


東ヨーロッパの小国・クラコウジアからアメリカへやってきた男――ビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)。
彼の目的は、「ある人の夢を叶える」ため、ニューヨークに入国すること。
だが空港に着いた瞬間、母国で政変が起き、国が消滅状態に。
そのせいでビクターは、「アメリカに入国もできず」「母国にも帰れない」という、宙ぶらりんの男になってしまう。
空港の入国管理官・ディクソン(スタンリー・トゥッチ)は、「ターミナル内に留まっていろ」と冷たく告げる。
…が、想像以上にそれは過酷だった。
住む場所なんてもちろんないし、英語も話せない。
食事もベンチもトイレも、すべて空港の中でやりくりしないといけない。



ホームレス in JFK空港。
字面でじわるけど実際はサバイバル。


それでもビクターは、言葉を覚え、仲間をつくり、空港内で暮らす力を身につけていく。
清掃員・料理人・空港職員たちと次第に心を通わせ、空港で出会った美しいスチュワーデス・アメリア(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)とも惹かれ合うようになる。
ディクソンはそんなビクターの「順応力」を恐れ、なんとか彼を追い出そうと圧力をかけ続けるが…
ビクターの目的は、かつて父が果たせなかった“約束”を果たすことだった。
それは――
あるジャズミュージシャンに会いに行くという、たった一つの、でもとてつもなく大切な願い。
そして数ヶ月後。
クラコウジアに平和が戻り、ついにビクターは空港から出られることに。
街へと向かうタクシーの中、彼はささやくようにこう言う。
「I’m going home.」
その家が、アメリカなのか、クラコウジアなのか――
観る人によって、解釈が変わる余韻を残して、物語は終わる。
『ターミナル』見どころ


『ターミナル』は、一見シンプルな物語に見えて、実は生きる力や人の温かさを丁寧に描いた映画だった。
団子的に刺さったポイントを、順を追って語っていこう。
ビクターのサバイバル術と人心掌握力が人間として強すぎる
まず何より圧倒されるのが、ビクターのサバイバル能力。
英語が話せない状態で空港に放り込まれたのに、彼は文句一つ言わず、淡々と今できることを積み重ねていく。
クラッカーでマスタードとケチャップを挟んでサンドイッチを作り、捨てられたガイドブックで英語を覚え、清掃員や厨房スタッフに挨拶して徐々に信頼を得ていく。



無一文で空港生活、言語も不自由なのに
あのコミュ力……天性の信頼される男だろ。
彼のまっすぐな姿勢と礼儀正しさは、空港という無機質な世界に少しずつ変化をもたらす。
ビクターの存在そのものが、空港の人たちの「優しさ」や「人間味」を呼び戻していった。
恋愛が実らなかったからこそリアルだった
アメリア(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、一見華やかなスチュワーデス。
でもその実態は、男に振り回され、自分を見失ってる不安定な女性。
対してビクターは、父の夢を追い、言葉も文化も違う国で踏ん張る男。
正反対のようで惹かれ合った2人。
でも、恋は最後まで実らない。



ここで「恋愛成就!」とかやったら一気に安っぽくなってた。



この距離感のまま終わるのが…エモい。
むしろ恋愛をゴールにしなかったことが、この作品の美しさを引き立てていると団子は思う。
中途半端なハッピーエンドじゃなくて、それぞれの人生に戻っていく潔さが良かった。
官僚制と本当の正しさを問いかける物語
また、この作品は官僚制への皮肉も描いている。
ディクソン副長官は、ただただルールを守らせることに固執していて、ビクターの境遇や思いに寄り添おうとしない。
でもラストでは、その規則主義を超える「人としての判断」を選ぶ人たちが次々に現れる。
たとえば最初は敵対していた清掃員が、飛行機を止めるために身を挺して時間稼ぎするシーン。



シンプルに泣いた。
他にも、警備員がそっとコートを貸してくれたり、仲間たちが出国を邪魔するフリをして最後の後押しをしたり…
「誰もが正義の味方になるわけじゃない」って世界で、小さなやさしさがちゃんと描かれているのがグッとくる。
ラストシーンの静けさが心に刺さる
そしてラスト、タクシーに乗り込んで「I’m going home.」とつぶやくビクターが、あまりにも静かで、あまりにも優しい。
このセリフには、彼の数ヶ月の空港生活、父との約束、出会った仲間たち、すべてが凝縮されていたと思う。



帰る場所って、地図じゃなくて
「心が向かうほう」ってことなんだな…。
静かに雪が降る中、タクシーが走り出していく──
それだけのワンカットで、観る側の心をぎゅっと掴んでくる。
涙腺が強い方だと自負してる団子ですら、不意打ちで泣きかけた。
Amazonプライム会員登録でお得に視聴!
この作品、今ならアマプラでお得に配信中!
まだプライム入ってない人は、無料体験で観られるうちにどうぞ!


映画『ターミナル』の感想|地味だけど沁みる理由


正直、この映画を最初に観たときは「地味そう…」って思ってた。
でも気づいたら、何度も何度も思い出す映画になってた。
アクションもないし、恋も実らない。
でもその分、現実をまっすぐに描いてる。
ビクターって、最初は英語もろくに話せなかったのに、少しずつ行動で信頼を勝ち取っていった。
困ってる人を見たら、言葉が通じなくても手を貸す。
勝手なことはしない。約束は守る。
「当たり前のこと」を積み重ねることで、人を動かしていった。
団子的には、掃除のおじさんが飛行機止めるシーンで泣いた。
あの人、最初はずっとビクターに冷たかった。
でも最後に「あんたの勇気、見てたぞ」って背中押してくるんだよな。
恋愛だって、ベタなハッピーエンドじゃない。
アメリアはずっと「誰かに寄りかかること」でしか生きられなかった人。
でもビクターは、「帰るべき場所」を自分で探してた人だった。
だから、2人は惹かれ合ったけど、交わらなかった。
それがリアルだし、だからこそ切ない。
空港の出口で、ずっとビクターに厳しかった警備員が、なにも言わずにそっとコートをかけてくれる。
その瞬間、「ああ、ビクターは本当に自由になったんだ」って思った。
そしてそのあと、ジャズマンにサインをもらい、タクシーに乗り込む。
雪がしんしんと降る夜、ビクターが最後に言う。
「I’m going home.」
そのひと言が、団子の胸にずっと残ってる。
…団子も自分にとっての「帰る場所」、探してみようかなって思った。
まとめ|静かに、でも確かに「帰る場所」の話だった
『ターミナル』には、すごい展開も衝撃のラストもない。
でも終わったあと、静かに心に残るものがある。
ビクターは英語も話せず、ルールもわからず、「ただそこにいるだけの存在」だったのに気づけばみんなの前に立って、必要とされるようになっていた。
夢を叶えたわけでも、恋が成就したわけでもない。
それでも、彼は彼なりの目的を果たして、ちゃんと帰っていった。



「I’m going home.」のセリフで全部持ってかれた。
派手さも奇跡もないけど、空港という小さな世界の中で、ちゃんとルール守って、黙々とやるべきことをやる。
それだけで、信頼されて、前に進めるって話。
いつまでも心に残り続ける作品だ。
【関連記事】他のスピルバーグ作品のレビューはこちら!


Amazonプライム会員登録でお得に視聴!
この作品、今ならアマプラでお得に配信中!
まだプライム入ってない人は、無料体験で観られるうちにどうぞ!

